2026年地理総合、探究[本試験]第3問・解説
2026地理総合探究本試験
第3問 問1 解説
世界地図の海域A〜Cと、海底地形の陰影図ア〜ウを組み合わせる問題です。
色が薄いほど水深が浅い、緯度経度とも5度四方の図です。
正解は④(A=イ、B=ウ、C=ア)
まず世界地図の位置
A 日本の南側(伊豆・小笠原海溝付近)
B ハワイ付近
C 南米とアフリカのあいだ(大西洋中央海嶺)
日本周辺のプレートは必ず押さえてください。4枚がせめぎ合っています。
- 太平洋プレート
- 北アメリカプレート
- ユーラシアプレート
- フィリピン海プレート
太平洋プレートは西へ動き、沈み込み帯(狭まる境界)で海溝をつくります。
- 太平洋プレート × 北米プレート → 日本海溝
- 太平洋プレートの沈み込み(伊豆・小笠原方面)→ 伊豆・小笠原海溝
- その南の延長 → マリアナ海溝
- フィリピン海プレートの西側 → フィリピン海溝
海溝はテストに非常によく出ます。地図で位置を確認しておいてください。
主な海溝:
- 太平洋プレート一周:アリューシャン海溝 → 千島・カムチャツカ海溝 → 日本海溝 → 伊豆・小笠原海溝 → マリアナ海溝
- インド洋側で最頻出:スンダ海溝(ジャワ島・スマトラ島の南岸)
- 南米太平洋岸:チリ海溝、ペルー海溝、中米海溝
- 大西洋側:プエルトリコ海溝
- 南太平洋:ケルマディック海溝、トンガ海溝
ア・イ・ウの地形
イ=海溝(狭まる境界)
海洋プレートが沈み込み、溝状の深い低地になっています。A(伊豆・小笠原海溝)がこれです。海溝の断面イメージは何度も出るので、沈み込む側が深く落ちている形を目に焼きつけてください。
ウ=ホットスポットの列島(ハワイ)
島や海山が一本の線上にぽつぽつ並んでいます。ベルトコンベアで考えるとわかりやすいです。
- ホットスポット(固定したマグマの湧き出し口)で火山ができる
- 太平洋プレートが西へ動く
- できた火山も西へ運ばれる
- 同じ場所にまた新しい火山ができる
これを繰り返すので、新しい島ほどホットスポット側(東側)、古い島・海山ほど西へ伸びます。断面図で島が等間隔に並ぶ出題も過去にあります。Bがこれです。
ア=海嶺(広がる境界)
中央に割れ目があり、それに対して短い切れ込みが横に入る、鉄道の線路のような形です。広がる境界の中央海嶺と、それを切るトランスフォーム断層の組み合わせです。今回の図としてはやや地学寄りですが、出た以上は形を覚えておく価値があります。C(大西洋中央海嶺)がこれです。
南米とアフリカの形が合う、という話は、もともと同じ大陸で、あいだの広がる境界で離れ続けている、という認識で十分です。
海嶺の位置もセットで
海嶺は数が少ないので覚えやすいです。
- 大西洋中央海嶺(アイスランドを通り、大西洋の真ん中を南北に走る)
- インド洋中央海嶺(紅海からインド洋を南極方面へ)
- 東太平洋海嶺(カリフォルニア湾付近から南へ)
紅海は広がる境界として出たこともあります。南極周辺の海嶺は優先度を下げてよいです。
海嶺は海底が膨らんでいるので「海膨」と呼ばれることもあります。溝の海溝と、盛り上がりの海嶺を対比して覚えてください。
まとめ
地点 | 場所 | 地形 | 図 |
A | 伊豆・小笠原海溝 | 狭まる境界・海溝 | イ |
B | ハワイ | ホットスポットの列島 | ウ |
C | 大西洋中央海嶺 | 広がる境界・海嶺 | ア |
答え ④
必ず残すのは次の3点です。
- 日本周辺の4プレートと海溝の並び(とくに伊豆・小笠原海溝)
- ハワイ=ホットスポット+プレート移動で島が列状に並ぶ
- 大西洋中央海嶺=広がる境界(南米とアフリカが離れていく)
海嶺の「線路のような形」は初出に近いので、画像で一度見ておくと次回以降楽になります。
第3問 問2 解説
大気中の二酸化炭素濃度の推移グラフです。凡例カ・キはアラスカとニュージーランドのどちらか。ハワイはすでに示されています。ニュージーランドに当たる凡例と、空欄x(植物/人間)の組み合わせを選びます。
正解は③(ニュージーランド=キ、x=植物)
長期で見ればどの地点も右肩上がり(地球温暖化)ですが、本問で見るべきなのは季節変動です。
グラフの読み方(まずハワイを基準にする)
横軸は2016年1月・7月、2017年1月・7月…と並んでいます。
- 北半球:1月=冬、7月=夏
- 南半球:1月=夏、7月=冬
ハワイ(北半球)は、おおむね 7月に濃度が下がり、1月に上がる パターンです。2017年がとくに分かりやすいです。
理由は陸域の植物活動です。
- 夏:植物が成長し、光合成でCO₂を吸収する → 大気中の濃度が下がる
- 冬:植物の活動が鈍い。加えて暖房などの燃料使用もある → 濃度が上がる
東大などでも出た定番の考え方です。空欄xは「主に陸域の( )の活動による」なので、植物です。人間活動は経年的な増加(右肩上がり)の主因であって、南北で共通する季節変動の主因ではありません。
カがアラスカ、キがニュージーランド
カはハワイと同じく、1月が高く7月が低い北半球型です。振幅も大きい。よってカ=アラスカ。
キは緩やかに上昇していますが、季節による上下がほとんどありません。これがニュージーランドです。
ここで引っかかりやすいのが、「南半球なら北半球と逆位相になるはず(1月に下がって7月に上がる)」という予想です。部分的にはそう考えてもよいのですが、グラフのポイントは振幅の大きさの違いです。
なぜ南半球は季節変動が小さいのか
北半球のハワイとアラスカは、毎年ガタンガタンと大きく振れます。一方、ニュージーランドはほぼ平坦です。
理由は次の2点です。
1. 北半球と南半球の大気は大きく混ざらない
赤道で上昇した空気は両半球に分かれ、貿易風で熱帯収束帯へ戻ります。原則として北半球の空気は北半球を、南半球の空気は南半球を循環します(多少は混ざりますが)。海水の循環も同様です。
そのためハワイのような低緯度でも、北半球全体の平均的な空気の影響を受けます。ハワイは気温年較差が小さく、植物も一年中育ち、冬に暖房もほとんど使いません。それでもCO₂が大きく上下するのは、北半球全体の夏(植物がCO₂を吸う)と冬(吸わない)が流れ込んでくるからです。アラスカも同じ半球の影響を共有しています。
2. 南半球は陸地が少ない
植物量そのものが限られます。陸地も比較的低緯度に偏り、南米やニュージーランドでも南緯40度前後です。南極は氷に覆われています。
だから南半球の夏に植物が一斉に繁茂してCO₂を大量吸収する、という極端な動きになりにくい。冬も同様です。海が多く陸地が少ないため、半球全体を平均すると季節変動は小さく安定します。
ニュージーランド自体は温帯で気温年較差が約10℃あり、地元だけ見れば夏冬の差はあります。しかし観測値は南半球全体の空気の影響を受けるので、キのように季節変動が目立たなくなります。
まとめ
地点 | 半球 | 季節変動 | 凡例 |
ハワイ | 北 | 7月低・1月高(明瞭) | 既出 |
アラスカ | 北 | ハワイと同じ型で振幅大 | カ |
ニュージーランド | 南 | 上昇傾向はあるが季節差は小さい | キ |
- 季節変動の主因 → 陸域の植物(光合成)
- 経年的な増加 → 人間活動(本問の空欄には入らない)
答え ③
この形のグラフは過去問でも繰り返し出ます。長期スパンだとギザギザしながら右肩上がりになる「温暖化の図」として出ることが多く、今回は5年程度なので季節変動に焦点が当たっています。似た図を一度見ておくと、初見でも意味が取りやすくなります。
第3問 問3 解説
日本の土壌分布図サ〜スと、説明文E〜Gを組み合わせる問題です。これまであまりなかった形式ですが、分布の形を読めば難しくはありません。
正解は①(サ=E、シ=F、ス=G)
土壌は、気候帯に沿って広く分布する成帯土壌と、局地的に分布する間帯土壌に分けて考えるのが基本です。間帯土壌は数が少ないので、レグール、テラローシャ、テラロッサ、ヨーロッパのレス、黄土高原のレス、の5種は従来どおり押さえてください。今回はそれに加えて、日本の沖積土壌・火山性土壌まで問われています。
文の要点
E
厚い腐植層。活火山・かつての活発な火山の分布を反映。農地は畑が多い。
→ 火山灰土(黒ボク土など)。シラス・関東ロームもこの系統。
F
河川氾濫で堆積した土砂が母材。農地は水田が多い。
→ 沖積土壌(氾濫原・三角州などの低地)。
G
腐植と粘土に富む。山地・丘陵地に多い。農地は畑が多い。
→ 山地の褐色森林土など。残った分布がこれです。
図の読み取り
シ=F(沖積土壌)
川沿いに筋状に分布しています。いちばん分かりやすいのは東北の北上川流域です。第2問に出た岩木川周辺、北海道の石狩平野なども同様です。
河川が上流から土砂と腐植を運んできて、氾濫原に肥沃な土壌ができます。日本の稲作はこうした低地(沖積平野)で行われます。「沖積」は現在進行形でつくられつつある堆積、という意味です。粒子の細かい泥質の土壌、というイメージで十分です。
関東平野は台地が広いので、沖積の帯としては東北・北海道の大河川の方が読み取りやすいです。
サ=E(火山性土壌)
火山の東側に広がる分布です。日本は偏西風が卓越するため、火山灰は東側に積もります。
典型は鹿児島です。桜島の東側が大隅半島で、付け根にシラス台地(笠野原台地など)があります。シラスは水はけがよく、水田には向きません。サツマイモ栽培で中学から出てくる地域です。薩摩半島は西側なので、降灰の主方向ではありません。
関東も同じです。富士山・浅間山・赤城山などの火山灰が関東平野に積もったものが関東ローム(赤土。鉄分が錆びて赤い)です。関東平野は全体として台地地形で、畑利用が多いです。
火山灰そのものはすぐ肥沃ではありません。植物が生えて枯れ、腐植が長い時間積み重なって、徐々に農地向きになっていきます。Eの「厚い腐植層」はこの過程を指します。東北や北海道でも火山の東側に同じ系統が広がります。十勝平野は夏の気温が上がりにくく水田には向きませんが、畑作地域です。
ス=G(山地・丘陵の土壌)
北海道北部、紀伊半島、長野、四国など、山地・丘陵に広く散らばります。腐植と粘土に富み、畑利用が多い、というGと一致します。川沿いでも火山の東側でもない残りの分布、と考えてよいです。
まとめ
l 図 | l 分布の特徴 | l 土壌 | l 文 |
l サ | l 火山の東側(鹿児島のシラス、関東ローム、東北・北海道) | l 火山灰土・黒ボク土 | l E |
l シ | l 河川沿い(北上川、石狩など) | l 沖積土壌 | l F |
l ス | l 山地・丘陵 | l 褐色森林土など | l G |
答え ①
残す知識は2点です。
- 沖積土壌=河川沿い・水田
- 火山性土壌=偏西風で火山の東側に積もる(シラス台地、関東ローム)。水はけがよく畑向き。腐植が時間をかけて厚くなる
あわせて、寒冷地では微生物が分解しきれず植物遺体が積もる**泥炭土(ピーテン)**も出ます。北海道などの寒冷地に多く、肥沃ではありません。沖積・火山灰・泥炭をセットにしておくと次に出たとき楽です。
第3問 問4 解説
アメリカ・カナダの湿地・湖沼分布図のうち、範囲チの説明を選びます。図は著作権の関係で省略されていることがありますが、4地点の対応は次のとおりです。
- タ … アラスカ北端
- チ … カナダ中央〜五大湖周辺
- ツ … ミシシッピ川河口(ニューオーリンズ付近)
- テ … フロリダ半島先端
チの正解は③。答えは③
① ツンドラ(タ)
夏に草やコケが繁り、トナカイ・カラフトライチョウが生息する、は典型的なツンドラです。
ツンドラは原則として北極海沿岸だけ、と押さえてください。最暖月でも10℃に届かず農業はできませんが、0℃は超える短い夏に雪氷が溶け、地面にコケ類が広がります。トナカイの遊牧とセットです。アラスカ北端のタがこれです。
② 鳥趾状三角州(ツ)
上流から運ばれた土砂が堆積した大規模な三角州です。沖積平野のいちばん下流、河口にできる新しい土地です。
河川沿いの地形は上流から次の順です。
- 扇状地(比較的粗い砂礫)
- 氾濫原・自然堤防帯
- 三角州(細かい泥・粘土。流れが弱まり浅い海を埋める)
「沖積」は現在も堆積が進む地形、洪積(かつての縄文期相当の台地)と対比して覚えてください。
代表がミシシッピ川河口のニューオーリンズです。三角州の型(円弧状=ナイル、カスプ状=テヴェレ、鳥趾状=ミシシッピ)の細かい違いはほとんど出ません。鳥趾状=ニューオーリンズ、で十分です。かつての綿花積み出し港、ハリケーンで大きな被害を受けた低地、という都市の知識も復習のフックになります。
③ 氷床が削った湖沼(チ)←本問
最終氷期(約1〜2万年前。日本では縄文期にあたる)に、この一帯を広く覆った氷床が地表を削り、湖沼をつくりました。
ヨーロッパ北半分の大陸氷河が教科書の定番です。
- ノルウェーのフィヨルド(氷食谷に海水が入った入り江)
- スウェーデン・フィンランドの多数の湖(フィンランドは「湖の国」として出題あり)
- イギリス北部の岩盤露出
- ポーランドでは氷河に削られて土壌が痩せ、豚の糞を肥料にする混合農業
- ドイツ北部のモレーン(氷河堆積物の小さな丘)
北米も同じです。シベリアは水分が少なく巨大な氷床は発達しにくい一方、カナダは水分がありローレンタイド氷床に広く覆われました。カナダは世界で最も湖が多い国です。削られた凹地に水が溜まり、モレーンが堰き止めてさらに湖が増えます。五大湖もこの成因です。ウィニペグ湖とそのほとりのウィニペグも覚えておくとよいです。アラスカにはフィヨルド海岸もあります。
チ(カナダ中央〜五大湖)が③です。タも氷床の範囲に入りますが、①のツンドラ説明がタ専用なので、残りがチになります。
日本列島は高山を除き氷河がなく、同じ時代に人々が暮らしていました。ベーリング地峡でユーラシアと北米がつながり、モンゴロイドが渡った時期でもあります。
④ マングローブ・ワニ・フラミンゴ(テ)
マングローブは熱帯〜亜熱帯の汽水域です。フロリダ半島先端がこれです。アメリカワニやフラミンゴもこの温暖な湿地に合います。
カリフォルニアとフロリダを混同しないでください。どちらも「南で暖かい」イメージがありますが、海流が違います。
カリフォルニア | フロリダ | |
海流 | 寒流(カリフォルニア海流) | 暖流(メキシコ湾流) |
夏 | 冷涼、雨が少ない | 高温多雨、ハリケーン |
農業 | 地中海式。ブドウが中心。灌漑で米・野菜・綿花も | 柑橘類(オレンジ) |
雨が少ないとブドウ、雨が多いとオレンジ、という対比も有効です。動物が出るのは近年の傾向なので、フロリダのワニ・フラミンゴは軽く押さえておいて損はありません。
まとめ
範囲 | 位置 | 文 |
タ | アラスカ北端 | ① ツンドラ(コケ・トナカイ) |
チ | カナダ中央〜五大湖 | ③ 氷床の削剥による湖沼 |
ツ | ミシシッピ河口 | ② 鳥趾状三角州 |
テ | フロリダ先端 | ④ マングローブ・ワニ・フラミンゴ |
答え ③
残す知識は次の4点です。
- ツンドラ=北極海沿岸だけ
- 三角州=河口の新しい土地。鳥趾状=ニューオーリンズ
- カナダ・五大湖=最終氷期の氷床侵食+モレーンの堰き止め
- カリフォルニア(寒流・ブドウ)≠フロリダ(暖流・オレンジ・マングローブ)
第3問 問5 解説
図6は地域別の**水資源量(実数)と1人当たり水資源量(割合に近い相対値)**です。J〜Lがオセアニア・南アメリカ・ヨーロッパのいずれか。アジア・北中アメリカ・アフリカは既出です。
正解は⑤(オセアニア=L、南アメリカ=J、ヨーロッパ=K)
割合と実数を分けて読む問題です。1人当たりは「水資源量 ÷ 人口」なので、人口が多いと下がります。
読み方の型
水資源量のイメージは、おおまかに
降水量 × 面積 − 蒸発
です。蒸発まで精密に計算する必要はありません。まず「雨が多い広い土地ほど棒が高い」と見て、次に人口で割った白丸(1人当たり)を見ます。
アジアが典型です。モンスーンで降水量が多く面積も広いので水資源量は突出します。しかし世界人口の過半がアジアにいるので、1人当たりは低くなります。アフリカも人口が多く、1人当たりが抑えられています。
Lはオセアニア(いちばん簡単)
Lは水資源量(黒い棒)が極端に低い一方、1人当たりは突出して高いです。
- オーストラリアは降水量が少なく、内陸は蒸発も大きい
- 面積は日本の約20倍あるが、南米や「ロシアを含むヨーロッパ」ほどではない
- 人口はオーストラリア約2,500万人規模。オセアニア全体でも数千万人
水は少ないが、割る人数がさらに少ないので1人当たりが跳ねる。L=オセアニアで確定です。
JとK(南米かヨーロッパか)
残るは水資源量が中くらいのJとKです。面積だけ見ると、実はあまり差がありません。
目安(日本を1倍として)
- ロシア 約45倍
- ブラジル 約22倍 → 南米全体はおよそその2倍(約40〜45倍)
- アメリカ 約25倍、中国 約24倍、オーストラリア 約20倍、インド 約9倍
南米は「ブラジルが半分、残りが旧スペイン領」という分け方がわかりやすいです。ヨーロッパはロシアを含めても、西・北・東ヨーロッパを足した面積は南米と極端には変わりません。
差がつくのは降水量です。南米は赤道〜熱帯が広く、アマゾン(流域面積・流量とも世界最大級)と熱帯収束帯のスコールがあります。ヨーロッパは冷涼で、大気中の水蒸気量そのものが小さく、ジメジメしていても「蒸発が弱いから湿っている」のであって、降水量が南米ほど多くはありません。
よって水資源量(実数)は J=南アメリカ の方が高い。
人口も整合します。
- 南米:ブラジル約2.2億+その他でおおよそ4〜5億
- ヨーロッパ:EU約4.5億+ロシア約1.5億などで7億前後
- 北中アメリカ(既出):米3.5億+メキシコ1.3億+カナダ0.4億+中米で6〜7億規模
ヨーロッパの方が人口が多いので、1人当たりはKの方がやや低い。図のJ(水資源多め・1人当たりやや高め)=南米、K(水資源少なめ・1人当たりやや低め)=ヨーロッパ、と矛盾しません。
組合せ
オセアニア | 南アメリカ | ヨーロッパ | |
① | J | K | L |
② | J | L | K |
③ | K | J | L |
④ | K | L | J |
⑤ | L | J | K |
⑥ | L | K | J |
答え ⑤
残す知識
- 水資源量 ≒ 降水量×面積(実数)。1人当たりはそれを人口で割った値
- アジア=水は多いが人口で割ると低い
- オセアニア=水は少ないが人口がさらに少ないので1人当たりが高い
- 南米とヨーロッパは面積が近い。差は熱帯(アマゾン)か冷涼か
「割合が下がっても実数は増える」と同じ見方です。棒(量)と1人当たり(相対)を別物として読むのが本問の要点です。
第3問 問6 解説
本州のある火山の、小〜中規模噴火のハザードマップです。鳥取の大山を念頭に置いた図です。PとQは、積雪期の融雪型火山泥流と、無雪期の土石流です。文章のマは、西側と東側です。等高線の間隔は100mで、色の濃い部分ほど急斜面です。
正解は④(融雪型火山泥流=Q、マ=東側)
時間内にここまで読むのは厳しい問題です。間違えても、知識の欠落ではありません。
マは東側
粒径の大きい噴出物は重く、火口の近くに落ちます。火山灰は細かく、遠くまで運ばれます。本州の上空は偏西風で、西風です。大規模噴火の灰は火口の東側に降り、数百kmに及ぶこともあります。
桜島の灰は大隅半島側へ、富士山や浅間山の灰は関東へ降り、関東ロームのもとです。北海道も中央部の火山から東側に火山灰土壌ができます。ロームは酸化鉄で赤く、灰そのものは肥沃ではありません。長い年月で植物が腐植を積み、現在は肥沃な土壌として知られます。岩だけの土地より、土があることが先です。
マは東側です。①と③は消えます。
泥流は熱、土石流は雨
融雪型火山泥流は、噴火の熱で積雪が溶けて生じる泥流です。泥は目が細かいです。熱が届くのは火口の周辺だけで、離れた雪は溶けません。
土石流は、降り積もった火山灰に雨が加わって生じる、土砂と水の流れです。砂防ダムが谷で止める、あの流れです。火山だけの現象ではありません。火砕サージは、空気とわずかな火山灰が高温で流れ下るもので、今回は判定に使いません。
雨は火口の周りだけに降るのではありません。図の範囲全体に降ります。灰が撒かれたあと、急斜面に雨が流れ込めば、火口から離れた谷でも土石流になります。
Pが土石流、Qが融雪型
見るのは、火口のすぐ南に黒い範囲が集中している点ではありません。そこは今回の判定に関係しません。
Pは、火口から離れた北側に、黒い想定域が点々とあります。火口からの流れとつながっていません。熱はそこまで届かないので、雪解けではありません。範囲全体に降る雨が、色の濃い急斜面で火山灰を流した結果です。Pが無雪期の土石流です。
Qは、火口から直接、流れが出ています。北側斜面に多いです。熱で火口付近の雪が溶け、泥流になって流れ下る形です。本州では北側斜面の方が風で雪が吹き付けられ、日当たりも悪く、積雪が残りやすい、という読みもできます。後付けなので、主たる根拠にはしません。Qが積雪期の融雪型火山泥流です。
組合せ
融雪型火山泥流 | マ | |
① | P | 西側 |
② | P | 東側 |
③ | Q | 西側 |
④ | Q | 東側 |
答え ④
残す型
- 火山灰は偏西風で東。関東ローム、大隅半島
- 火口から離れた点々が土石流。雨は範囲全体に降る
- 火口から直接流れ出るのが融雪型。熱は周辺だけ
除」