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2014.04.11
インド食肉事情
地理はそもそも統計が重要視される科目ではあるのですが、統計学的アプロートというものは常に有効であるとボクは思うのです。
今、流れとしてインドの食肉事情について話題になっているので、それに沿ってお話してみましょうか。
例えば、最近うちの近所にもインド料理屋ができたそうで、メニューが郵便受けに入っていたのですが、なるほど全体に肉を使った料理は少ないもののタンドリーチキンのように鶏肉を食材としたものもちらほら(ちなみに、先に言っておきますが、タンドリーチキンはインドでもパキスタンの国境に近い乾燥した地域の料理なので、これを「高温多湿」を特徴とする典型的なインドの料理というかどうかについては疑問なのです。ご了解をば)。
さて、ここで統計を引っ張り出してきましょう。世界の鶏肉の生産です。
1位;アメリカ合衆国(1710万t) 2位;中国(1208) 3位;ブラジル(1100) 総生産量が8936万tなので、この3か国で全体の半分が生産されているわけです。
インドは世界6位で220万t、ちなみに日本は世界12位で138万tです。
あ、やっぱインドって世界6位なんや、すごいやん!って思うのはちょっと早計。インド人って、世界全体の人口70億人に対し、13億人ぐらいいるわけです。つまり世界の5人に1人がインド人。1人当たりの生産量に換算すると、他の国々と比べ、その量はあまりに少ないのです。人口が4分の1のアメリカ合衆国の生産量がインドの8倍であるので、1人当たりの値は1:32となり、日本と比較してもその値は7分の1程度(人口は10倍、生産量は1.5倍なので)にとどまってしまうのです。
もちろん上でも述べているように、地域差があるので一概には言えないものの、統計学的なアプロートを一つ加えるだけで、インドの食肉事情が具体的にイメージされるわけです。もっとも、鶏肉に関する問題はセンター地理では出題されませんので、細かい話はこれ以上しませんが、とくに理系のみなさんはこうした数字を用いた話って大好物でしょ?ボクもすごく好きなんです(笑)
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