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2015.01.04
「地方消滅」?
中公新書「地方消滅」読んでます。
「日本って人口減ってるぜ、やばいぜ。とくに地方の自治体は消えるぜ」ってやたら不安を煽る、いわゆるトンデモ本です(笑)。人口の自然増減(出生と死亡の差)と社会増減(転入と転出の差)をごちゃまぜに説明していて、これじゃ何の予備知識もない人は騙されるよ。
たとえば編者の増田寛也氏が説くには、2040年までに日本の人口は1億人にまで減少するんだそうだ。つまりこれからの25年間で2500万人の人口が消える(現在の日本の人口は1億2500万人)。
一年あたり100万人ずつ人口が減少するということだが、そのためには死亡数が出生数を100万人上回らないといけない。現在、出生数は1年あたり約100万人。死亡数が120万人で、差し引き20万人が昨年減少した。
一年で100万人減らすためには、出生数はあまり変わらないとして(合計特殊出生数は近年上昇傾向にある)死亡数が200万人にならないといけない。120万人から200万人って、かなりの変化だよ。内戦とか疫病とかそういうレベルの死亡数とボクは思うわけだ。
増田氏は、日本の出生数と死亡数をどれぐらいと考えて、上の人口予測と立てているのだろうとじっくり本を読んでみたのだが、肝心な部分はボカしてある。数字的な根拠を示さずに論を進めているので全然説得力がないし、やっぱりトンデモ本の域を出ないわけだ。
日本の人口に関する問題は非常に大きな課題とは思う。しかし、その分析が大雑把なものに過ぎず、理論的な説明が全くされていないことが非常に残念。
急激な高齢化の進行により、実際に死亡数が200万人を超えるような社会になるのかもしれない。その不安は確実なものであるので、その辺りを具体的な数字をもって、より詳細に説明して欲しかったな。
コメント
- 2015.01.18 13:51
- たつじん
ということはたつじん先生が考えると現状維持であるとすれば2040年は1億2000万人前後ですか?
- 2015.01.17 11:31
- rabitnet
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