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2014.04.25

牛について

地理A追試験で興味深い問題が。問題文は省略しますが、カッコで示した部分の正誤判定をしてください。

 

牛どうしが角を突き合う様子が描かれている。この地域を中心とした一帯では、「牛は聖なる動物とされ、農耕や食用には使われてこなかった」。

 

これ、誤文なんですよ。たしかに牛を神聖視する宗教はあるのですが、それはそもそも古来より培われてきた牛を大切にする文化の上に立脚したもの。なぜ大切かといえば、それは牛ほど使い勝手がいい家畜はいないからですよ。鋤(すき)を体に結わえ付け、田畑を耕すために利用する。乳は貴重な動物性タンパク源となる。排泄物は肥料となるほか、乾燥させて家庭で使用する燃料ともなる。角や革は工芸品の材料ともなりえる。たしかに高温湿潤の気候環境下では(腐敗や寄生虫を恐れ)食用とはなりません。しかし、それ以上に生活を支える「糧」として、いかに牛が重要視されているか、我々は想像しないといけません。上のカッコ内、「農耕」が誤っています。

 

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