たつじん先生の共通テスト(センター試験)地理解説!楽しく勉強していきましょう

2021年地理A共通テスト第2日程解説

たつじんオリジナル解説【2021年共通テスト地理A・第2日程】          

 

【1】④

①;図中の標高を示す数字を確認してみよう。北部(aの右下)に「704」、南部には「721.1」(dの右斜め下の電子標高点)や「728」(eの下)。南側が高く、北側が低い。河川の流れはk→a。

②;「砂防ダム」は防災施設であり、河川に建設され、上流からの土砂の流下を堰き止め、下流側への被害を軽減する。地形図では「堰(せき)」の記号で表される。aの下、河川アの「河」の字の上、「728」の独立標高点の北西、kの左上など。そもそもbには河川は流れていない。斜面に「岩の崖」の記号が示され、おそらく土砂崩れが生じた地域ではないだろうか。

③;これがよくわからない選択肢なのだが、「地表面上」がカギなのだろうか。このパタンの問題は初めて見た。図中でc〜dは25mm。問題文よりこの地形図の縮尺は1/25000なので、実際の距離は「25×25000」より、625000mm。625mとなる。

しかし、これは2地点間の水平距離に過ぎない。両地点は標高が大きく異なり(等高線より、cは1100m、dは750m程度)、地表面は傾斜地となる。c〜d付近の断面図を考えてみると、底辺が625m、高さが350mの直角三角形となる。斜辺である「cからdまでの地表面上の距離」は625mより長くなる。

以上より、選択肢④が正解。f〜eとg〜hは地図中での距離はほぼ同じ。ただし、標高差はf〜eの方が大きい。勾配はf〜eで大きく、g〜hで小さい。

 

【2】④

カ;北日本に注目。図2で白丸(900未満)は多数あるが、図3で「80未満」となっているのは1つしかない。誤り。

キ;図2中に黒丸(1500以上)は多数あるが、鹿児島南部や東京などでは図3では「120以上」になっていない。誤り。

 

【3】②

都道府県別のデータはない。

 

【4】②

判定が難しい問題。河川沿いの土地は低地であり、水田としての利用が多いので、②が誤りとみていいだろう。ただし、他の選択肢にもそれなりに怪しいところはあるのだが。。。とくに①と④は正しいとは言い難いと思う。

①;堤防が作られているため洪水の回数は減るが、堤防が決壊した際には一気に河川水が周辺に流れ出すことになり、甚大な被害が生じる。

④;そもそも河川の水が溢れかえっているのだから、一旦堤防の外側に流れ出した水が(すでに満水状態の)河川に再び返ってくることがあるだろうか。大雨がやんで、河川水がやや減った状態なら、そうも言えるのだろうが。

 

【5】④

①;「液状化」は地盤が水分を含んでいる低地や沿岸部で生じやすい。Mの道路は、山地の麓を通過しており、「洪水で浸水」するような低地ではない。

②;自宅と小学校はともに建物の一部が「洪水で浸水」の範囲にある。標高は同じ程度であると考えられ、自宅が浸水しているならば、小学校も浸水しているのではないか。避難先としてはあまり適当ではない。

③;自宅は「土砂災害」からの範囲からは外れている。むしろ小学校までの避難経路(とくに最短経路となる「その他の道路」を通るならば)こそ土砂災害のリスクが高い。

 

【6】④

ハザードマップに示されていない地域でも災害が生じる可能性はある。いついかなる状況でも万全の対策をしておくこと。

 

【7】⑤

D;小麦。ヨーロッパや西アジアは小麦から作ったパンやナンを食べる。

E;トウモロコシ。メキシコはトウモロコシを主穀とする。

F;イモ類。ナイジェリアのキャッサバ(焼畑農業)。

 

【8】②

ア;イタリア。パスタ。フォークを使う。

ウ;ベトナム。フォー。箸をつかう。

イはよくわからないが、キャッサバを加工したタピオカだろうか。

 

【9】④

米はカロリーの高い作物であり、さらに栄養価も高い。アジアで人口密度が高いのは米の生産と結びつく。「米は人口支持力が高い」のだ。

①;図を見ると、アフリカ南東のマダガスカルも「米」地域となっている。マダガスカルはマレー系の人々から構成される国で、アジア的な食文化を有する。

②;偏西風ではなく「季節風」。とくに夏の季節風(東アジアは南東季節風。東南アジアや南アジアは南西季節風)により降水が多い。

③;輸出が多いということは自給率が高いということ。100%を超えている。自給率は「生産量÷消費量」。生産量は「消費量+輸出量」。つまり、自給率は、「消費量と輸出量」の和を、「消費量」で除すことによって求められる。タイの場合は「(7677+6788)÷7677」で計算される。100%を超えているね。

 

【10】②

低緯度地域は、年間を通じて太陽からの受熱量に変化がないので、気温年較差は小さくなる(*)。一方で、降水の蒸発により気化熱が奪われたり、あるいは放射冷却で熱が上空に逃げたりすることから、夜間の気温は下がりやすい。気温日較差が大きい。

低緯度で、さらに高原であるため、太陽からの日射が強い。

(*)中高緯度地域では海陸分布の影響が強く、海洋性気候ならば気温年較差が小さく、大陸性気候ならば気温年較差が大きいといった違いがあるが、低緯度地域はそもそもの季節による太陽からの受熱量が変わらないので、沿岸部だろうが内陸部だろうが、低地だろうが高原だろうが、気温年較差は小さい。10℃未満である。

 

【11】①

低緯度地域の降水は対流性降雨のスコール。熱帯収束帯において激しい上昇気流が生じ積乱雲による短時間の集中豪雨。毎日午後にみられる強い雨。

 

【12】③

仏教における托鉢。他は、イスラームと他の文化との共生。

 

【13】⑥

低緯度で気温の高いBがイ。Aはスイスで標高が高く、全体の気温が低いウ。

 

【14】⑥

カ;ドニエプル川。ウクライナは東方正教。

キ;ドナウ川。ドイツ南部やオーストリア、ハンガリーはカトリック。セルビアやルーマニア、ブルガリアは東方正教。

ク;エルベ川。ドイツ(とくに北部)はプロテスタント。

 

【15】②

「支流が合流することで流量が増え」とある。一気に流量が増えている地点として②・③・④が該当。このうち、西ヨーロッパからのアクセスを考えれば、最も西側に位置する②が該当するだろう。②から船旅を始めれば、6カ所の世界遺産を巡ることができる。

 

【16】①

ブルガリアは1人当たりGNIが低い国である。援助される立場の国であり、EUから受け取る金額の方が大きいだろう。ブルガリアで大きい値となるaが「1人当たりの配分金」であり、少ないbが「1人当たりの拠出金」である。ルーマニアもブルガリアと同様に1人当たりGNIが低い国。ヨーロッパにおいては北部や西部に比べ、東部で1人当たりGNIが低いことを意識しよう。EUで最も東部に位置するルーマニアとブルガリアは、EU内で最も1人当たりGNIが低い。ブルガリアと同じようなグラフの形であるシがルーマニア。

なお、オーストリアは1人当たりGNIが高い。こちらは援助する側であり、支払金の方が大きい。1人当たり配分金は小さいが、1人当たり拠出金は大きい。

 

【17】①

ルーマニアは温暖な国。トウモロコシが栽培される。新大陸原産である点もヒント。

豚肉はイスラームで禁忌とされる。イスラームを信仰する国はトルコ。

 

【18】③

ヨーロッパでは偏西風が卓越する。そのため、大気汚染物質が東方へと吹き流され、東ヨーロッパ地域で酸性雨の被害が大きくなる。

チは「窒素酸化物排出量」。窒素酸化物は自動車の排気ガスに含まれる。経済規模が大きく、自動車の交通量も多いドイツなど1人当たりGNIの高い国々で値が大きい。

ツは森林の被害状況。ドイツで排出された窒素酸化物が偏西風によってポーランドやチェコへと運ばれ、酸性雨の原因物質となる。土壌が強酸性となり、森林の枯死がみられる。

 

【19】③

まずウはカナダである。カナダは水力発電と原子力発電の割合が高い。石炭など化石燃料に依存する割合は低い。さらに値が大きく減っているイがイギリス。ヨーロッパでは環境意識が強く、再生可能エネルギーへの転換が進む。とくにイギリスは近年、北海の浅い海域に洋上風力発電施設が多数設置されている。偏西風の利用。残ったアがインド。石炭産出国であり、石炭に依存した火力発電が主。

 

【20】④

地熱発電がなされている国を確認しよう。いずれも活火山の分布と対応している。まずは太平洋の外周部。日本、フィリピン、インドネシア、ニュージーランド。なおアメリカ合衆国とメキシコも国土西部の太平洋岸地域で地熱発電。さらにヨーロッパではイタリアとアイスランド。とくにアイスランドはプレートの広がる境界に位置する火山島。

さらに近年地熱発電が急増している国としてケニアがある。アフリカ大地溝帯に沿う高原国でケニア山など火山が多い。キが地熱発電。

風力発電は西ヨーロッパが特徴的。偏西風を利用して、大西洋に面する国(とくに風が通りやすい平坦な国土を有する国が主)であるイギリスやデンマーク、ドイツ、スペインなど。なお、風力発電量自体は中国やアメリカ合衆国で大きい。カが風力発電。

 

【21】④

問題文の「輸入への依存」に注目。例えば、一般に食料自給率が低いとみなされている日本だが、主穀である米の自給率は95%と極めて高い。輸入が5%分があるが、これは暑外国からの要求に応えて輸入しているだけで、備蓄用や菓子原料などに利用されるのみ。実質的に穀物は十分に自給している。

これがなされていないのがアフリカ。農業はさかんに行われているが、主に栽培されているのはプランテーションでの商品作物であり、穀物ではない。商品作物を輸出し外貨を稼ぎ、それでヨーロッパなどから穀物を輸入するという「歪んだ」経済構造を持つ。輸出用の作物栽培より、穀物を中心とした自給作物の生産を優先させるべきである(しかし、それがおぼつかないからこそ食糧不足や飢餓に苦しむ国が多いわけで)。

 

【22】③

乳児死亡率は1人当たりGNIに反比例する。1人当たりGNIは「アフリカのジンバブエ<メキシコ<フランス」の順。メキシコが工業国であり、発展途上国としては1人当たりGNIが比較的高い10000ドル/人であることを知っておこう。乳児死亡率と対応させて、サがジンバブエ、シがメキシコ、スがフランス。

さらにaとbだが、時代を経ることに医療技術は向上し、衛生環境や栄養状態が改善されることで、かつては多く死んでいた新生児の命が救われる。乳児死亡率は新しい年代の方が低くなっていると考えられ、bが1995年、aが2015年。

 

【23】①

タは④。「農村人口の急激な増加」により「農村における過剰労働力の増大」が生じ、余った人口が都市へと移動する。

チは③。「都市への産業の集中」により都市のみ経済発展が著しい。「都市と農村との経済格差の拡大」が生じる。

テは②。「公共部門の財政力の脆弱さ」によって、十分なインフラ整備が行えない。道路や建物などの建設も進まない。「都市基盤の整備の遅れ」が生じ、これにより十分な住宅の供給が間に合わず、農村からやってきた人々は都市の周辺に劣悪な家屋をつくって、そこに移り住む。スラムである。

以上より、ツは①となる。「不十分な雇用」→「低賃金で不安定な労働者の増加」→「都市貧困層への転換」という流れ。どうだろうか?まともな仕事がなく、人々は日雇いなどの非正規労働で安いお金を稼ぐしかない。彼らは貧困から抜け出すことはできない。

 

 

【24】⑤

図4について、左から右に向かって、(1)、(2)、(3)、(4)とする。

(1)高度経済成長以前の東京圏。都市圏が小さい。たとえば人々は歩いて通勤をする。

(2)高度経済成長初期の東京圏。地方から人口が流入し、都市圏が拡大してきた。鉄道など公共交通機関の整備がみられた時期。

(3)高度経済成長末期から1990年代までの東京圏。人口が増加し、都市圏の規模も極めて大きい。ただし、都心部では都市問題も生じている。

(4)2000年代以降の東京圏。都心部の地価は落ち着き、再開発も進む。集合住宅の建設で富裕層を中心に「都心への人口回帰」がみられる。

マは、高度経済成長期の郊外。農地や林地の中に住宅地が混在するスプロール現象が生じる。Lが該当。

ミは高度経済成長期の都心周辺。旧市街地であり、建物の老朽化も進む。地価の高騰で人口が流出するドーナツ化現象も。Jに該当。

ムは現在の都心部。再開発が進み、都心への人口回帰がみられる。Kに該当。

 

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