センター地理Q&A

卓状地と楯状地の違いは何ですか?

卓状地と楯状地はともに安定陸塊に含まれる地形です。安定陸塊というのは6億年以上前の造陸運動で形成された陸地で、地震活動や火山の分布が少なく、文字通り安定している土地のことです。日本とは全然違いますね。その中で藻卓状地というには、全体が台地状の高原になった陸地のことで、アフリカ大陸や南アメリカ大陸、オーストラリア大陸等の過半の部分がこれに分類されます。かつて地球には古大陸パンゲアというものがありました。これがやがて分裂し、アンガラランドとゴンドワナランドというものになるのですが、これらがさらに分裂し、現在のアフリカ大陸や南アメリカ大陸、つまり卓状地となっているのです。
楯状地も同じく安定陸塊なのですが、こちらは楯を伏せたようなやや丸みを帯びた陸地となっているのです。表面には古代の岩盤が露出し、やや凹凸のある平原が広がっています。これについて君たちが知っておくのは2カ所。一つはスウェーデンやフィンランドを含むバルト楯状地、そしてもう一つはカナダ東部のラブラドル半島を含むカナダ楯状地。よく見たら、楯状どころか真ん中がつぶれたベーグルみたいな形をしてるじゃないか(バルト海やハドソン湾)っていうツッコミは当然あるんですが、これはごく新しい時期に大陸氷河の重みによって凹んでしまっただけであって、やっぱり本来は中央がふくらんだ楯状だったのですよ。この2つの地域だけ覚えておけば十分でしょう。

フィヨルドがみられる地域を挙げてください

氷河が削った谷に海が入り込んで形成された峡湾がフィヨルドです。ノルウェーのものがよく知られていますが(世界最大のフィヨルドはノルウェー南部のソグネフィヨルド)、地球の高緯度地域の海岸線のほとんどはフィヨルドになっているのです。北極海沿岸はもちろん、イギリス北部やグリーンランド、アラスカ州などの海岸線には典型的なフィヨルドがみられます。それから忘れては行けないのが南半球。南極大陸は現在でも氷河に覆われているのでフィヨルド海岸とはいわないのですが、南アメリカ大陸南部やニュージーランド南端などにはフィヨルドが発達しています。ニュージーランドの南緯45度以南の海岸、チリ南部からフエゴ島にかけての海岸を地図で確認しておきましょう。

洪積台地とは何ですか

洪積台地は沖積平野の一種で、標高数十m程度の台地です。関東平野や十勝平野などにみられます。洪積とは洪積世つまり縄文時代や新石器時代のことをいうのですが、この時代に低地だった部分が隆起し、台地になりました。全体に高燥の地形で水はけがよく、田よりも畑や果樹園などに利用されています。

スプロール現象のポイントを教えてください。
スプロール現象は、一般に「郊外でみられる乱開発」と定義されています。都市開発において、郊外で林地などの間に虫食い状に住宅地などが散在することです。実はスプロール現象という言葉は経済用語なんですよ。例えば、住宅地が離れて各所に散らばることで、それぞれに対し道路やライフラインなどのインフラ整備を行う必要が生じますよね。これって効率が悪いと思いませんか?極端な話、家が一件しかないのにそこに道路を設け、電線を張り、水道を引くのです。いちいちそんなことをやっていれば、建設は間に合いませんし、何よりコストがかさみます。この不合理性をもたらす状況をスプロール現象というのです。
インドでなぜ牛の肉が食されないのか

高温多雨の自然環境で衛生条件も悪い。腐敗しやすい家畜の肉を食するという文化が存在しない。

すごく誤解している人がいて、インド人は牛肉を食べないんじゃない。肉そのものを食べないのだ。「インドではヒンドゥー教の教えにより、牛を神聖視してい る。だから家畜の肉を食べない」ってよく聞くかもしれないけど、これっておかしいもんね。牛以外の家畜の肉については言及されていない。

もちろん、教科書的な言い方として宗教による戒律を強調するのは間違っていないし、学校の試験で問われたらそう書いておけば正解にはなると思う。

でもちょっと考えてみて欲しいんだわ。ヒンドゥー教はじめ宗教ってそもそも数千年の歴史しか持たない新しい概念なわけだよね。それが、数万年から数十万年という長大な時間を経て培われてきた人類の生活文化を上書きできるはずもない、とボクは思うのです。

要するに、インド人はヒンドゥー教ができる前から、肉なんか食べていなかったってことだよ。

宗教をやたら得体の知れないものと捉えてしまうという思考は、日本人特有のものなんじゃないかな。宗教とは生活であり、生き方であり、自然や歴史と密接に関連したものであるよね。科学的な視点をもって、宗教は論じられるべきだと思う。

(いちおう。。。)ここではインド人って書いちゃいましたけど、インドにはイスラム教徒など他宗教の信者も多いし、世界に住む印僑には普通に肉類を食べる 人もいるわけで、本当はこの言い方は適切ではないよね。わかりやすいよう、便宜的に「インド人」としていることを了解ください、

湿田と乾田の違いは何ですか?

昔の地形図をみると、田について「乾田」と「湿田」とが分けてあります。湿田はいわゆる湿地(沼地)にそのまま稲を植えている田のこと。より原始的な米の栽培方法です。これに対し、乾田は稲の栽培期には水を引いて水田にするのですが、秋から翌春にかけての時期は水を抜いて、乾いた状態を保っている田のこと。地中によく酸素が到達し、肥沃な状態が維持されやすく、また冬小麦を栽培する二毛作も行うことができます。現在の日本の水田はほとんどが乾田です。

画像は稲を収穫した後の乾田。よく見かける風景ですよね。