2015年度地理B本試験[第3問] 問6

問6 [インプレッション]ちょっと変わった問題。初めてのパターンだな。日本地理がよく出題される中学校の社会科(地理)でもこの内容の問題は見たことない。じっくりグラフを解釈するのだ。

[解法] 東北地方って簡単なんじゃないかな。東京圏への流入が圧倒的に多くて、他は少ない。④が東北、
さらに甲信越。関東地方に近接し、これもやはり東京への流入が多いと思う。いちおう長野県は愛知県にも隣接しているので、多少は名古屋圏への割合が高くなっている。②が甲信越。
①と③はよく似ているんだけど、名古屋圏に違いがある。①は、②〜④に比べて名古屋圏の値が最高で、とくに名古屋圏とのつながりが強い地域ということが予想できる。一方、③においては名古屋圏の地位は低い。
そうなるとやはりここは位置的な関係から考えていくしかないと思う。北陸地方と名古屋圏は位置的にも近く(さらに言うならば、中部地方という言い方をするなら、北陸地方と愛知県は同じグループだ!)、経済的交流そして人的交流もさかんだと思う。逆に中国地方からみれば、名古屋圏に達する前に大阪圏もあるのだし、わざわざ名古屋に行く必要もない。割合が低くても納得である。①が北陸、③が中国地方。

[アフターアクション] なんだか釈然としない問題。というのも、これってもしかして鉄道の問題なんじゃないかって、ふと思ったり。例えば東京からは東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線などが発していて、それぞれ東北地方、新潟、長野とのつながりを強める効果をもたらしている。それに対し、名古屋の場合、福井、金沢を経由して富山に達する「しらさぎ」という特急があり、これにより名古屋圏と北陸圏が強く結びついている。なるほど、新幹線や特急の路線を考えれば、それぞれの地域の関係性がみえてくるわけだ。作問者はこういう狙いをもって本問を作ったんじゃないかな。鉄道と地域間交流の研究をしている人かもしれないし、単なる鉄ちゃんからもしれないけどね(笑)。まぁ、地理の先生に鉄道マニアは多いから、ボクはこういうの諦めてますよ。
でも、そう考えてみると、本問にはちょっと引っかかる点があるのだ。2015年(今年だよ)の3月に東京と金沢をつなぐ北陸新幹線が開通するのだ。この新幹線は近い将来福井にまで達するが、その一方で、福井県と関西地方を結ぶ新幹線の開通はまだまだ遥か未来なのだ。
これが何を意味するか。つまり、今後、北陸地方と東京圏は新幹線で結ばれることになり、人的交流、経済的交流は活発化する。たとえば、今までは東京に本社がある会社が名古屋に支社を置き、その支社が金沢における業務も担当していたはずなのに、東京と金沢が直接つながることにより、東京本社が直接金沢地区を管理下に置くかもしれない。金沢にとっても東京の重要性が増し、名古屋の地位は相対的に低下する。だから、この問題については、現時点では確かにそう言えるかもしれないけれど、もしかしたら今年中にこれまでの傾向がひっくり返り、北陸地方のグラフが大きく変化することになるかもしれないのだ。っていうか、絶対に変化する!
決して汎用性の高い内容ではないし、数年後には全く使えないデータになってしまう可能性もある。だからこそ、今年が最後のタイミングとして取り上げたのかもしれないけれど、こうしたすぐに変わってしまう可能性の高いデータを使った問題って、やっぱりボクは不適当に思うんだよなぁ。









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