たつじん先生の共通テスト(センター試験)地理解説!楽しく勉強していきましょう

2015年度地理B本試験[第6問] 問6

問6 [インプレッション] おいっ、これめちゃ難しいんちゃう?かなり戸惑った。っていうかぶっちゃけ自身ないぞ。これ、地理の問題じゃなくて、文章読解の問題だわな。

[解法] すごく引っかかる言葉があるのだ。「夏季」と「冬季」だよ。選択肢③参照。たしかに夏季のピークである7月の観光客数と冬季の同じくピークである1月を比較すると2倍ぐらいの違いがあるわけで、この選択肢についても正文っぽい。でもやっぱり「夏季」と「冬季」なんだわ。決して「夏季のピーク月」や「冬季のピーク月」ではなく、つまり「7月」でも「1月」でもない。夏季の定義は人によって違うかもしれないけれど、最も一般的なものとして「6月〜8月」でいいと思う。冬季も同様に「12月〜2月」と思っていいんじゃないかな。
2000年における観光客数を2つのシーズンについて比べてみる。6月が15万、7月が40万、8月が30万。夏季の合計は85万人。12月が15万、1月と2月がそれぞれ20万。冬季の合計は55万人。「2倍」には達していないので、これが誤文(正解)。
ちょっと苦しいんだけど、他の選択肢はツッコミどころが全くないと来てるから、こじつけでも何でもこれを答えにしないとしゃあない。
①;1970年と1980年を比べる。そもそも1970年から冬季の観光客数が突出していたが、1980年にはそれがさらに極端になった。
②;1980年と1990年を比較。夏季の数字が跳ね上がっている。
④;2000年と2010年を比較。5月や11月に数字が上昇している。春や秋にもそれなりの数の観光客が訪れるようになった。

[アフターアクション] 少々こじつけっぽい解答なんだけど、他の選択肢が絶対正文だから③が答えなんだろうね。解きにくい(涙)。2015年度センター地理B本試験は、オーソゾックスな問題が多くて解きやすかった反面、こういった解答に迷う問題が極めて多かった。平均点が意外と低かったっていうのはこういうことが原因なんだろうね。とりあえずの対策としては、過去問をたくさん解いておいて、こういったあいまいな問題を解くテクニックを身につけて欲しいな。
それはそうと、この観光に関するデータ自体はおもしろい。よくこんなん探してくるなって感心してる。北海道内陸部ってスキー観光客が多いイメージがあんねんけど、夏の方が観光客が多いんやね。これには驚いた。

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