たつじん先生の共通テスト(センター試験)地理解説!楽しく勉強していきましょう

たつじんオリジナル解説【1994年度地理追試験】

たつじんオリジナル解説【1994年度地理追試験】                  

<第1問;気候と地形>

問1 正解は②。

いわゆる「仮想大陸」を扱ったもので、図の読解は難しいと思う。しかし、センターの歴史において仮想大陸が取り上げられた例はほとんどなく、本図についても深い理解は必要ではないだろう。おおまかに、赤道周辺(Ⅰ)が熱帯、その高緯度側(Ⅲ)が温帯、さらに冷帯(Ⅳ)が続き、北極周辺が寒帯(Ⅴ)となる。熱帯と温帯の間の大陸西岸から内陸部にみられるⅡは乾燥帯だろう。本図をアフリカ大陸だとみれば、ちょうどサハラ砂漠の位置にⅡが描かれている。

これをふまえて問題を捉えよう。図1中のⅠ気候型は熱帯。熱帯地域の気候の特徴について誤っているものはどれか。

誤っているのは②。コンゴ盆地は赤道直下であり、こういった地域で降水が多い理由は熱帯収束帯(赤道低圧帯)の影響。太陽からの受熱量が大きく、上昇気流の作用が強いため、年間を通してスコールに見舞われる。地形の影響は関係ない。

地形が降水量に影響を与えることについては、地形性降雨を考える。地形性降雨は湿った風が山脈にぶつかり、風上側斜面において降水がみられるもの。そもそも赤道直下は風が弱い地域であり(熱帯収束帯は赤道無風帯ともいう)、風および地形の影響によって降水が生じるケースは少ない。

①は正文。南アジア・東南アジアはモンスーン(季節風)の影響が強いところであるが、夏の海洋からの季節風によってインドシナ半島西岸(ミャンマー沿岸部)やインド半島西岸(ムンバイ周辺)は夏に極端な降水がみられる。「夏の季節風の風上側斜面」である。

③も正文。西アフリカのサヘル地域を考える。夏は熱帯収束帯の影響でスコールもみられるが、冬は亜熱帯高圧帯の支配下に入りほとんど雨が降らない。植生はステップ(草原)である。

④も正文。南アメリカ大陸の西岸は寒流であるペルー海流が流れ、緯度のわりに水温が低い。熱帯低気圧が生まれるには海水温27℃以上が必要であり、南アメリカ大陸の西岸はその条件を満たさない。

問2 正解は①。

砂漠の名称が問われている。旧課程特有の出題パターンなので、現在は気にしなくていい。正解は①のアタカマ砂漠。南アメリカ大陸チリ北部の砂漠で、ペルー海流の影響より大気が安定し、降水量が極めて少ない(海岸冷涼砂漠)。

②;アラビア砂漠はアラビア半島(サウジアラビア)のネフド砂漠、ルブアルハリ砂漠の総称。亜熱帯高圧帯の影響により形成。

③;オーストラリアの砂漠。亜熱帯高圧帯の影響。

④;タクラマカン砂漠は中国西部。チベット高原・クンルン山脈とテンシャン山脈の間。海洋からの水分が届かないため乾燥する。隔海度の高さ。

問3 正解は②。

春分と秋分の正午の太陽高度が55°である。緯度は「90−55=35」より、35°となる。低緯度のホンコン、高緯度のロンドンは選択肢より外れ、サンフランシスコと東京が候補として残る。

ただし、サンフランシスコは海洋性気候がみられ、さらに沿岸を寒流が流れるため夏の気温が低く、気温年較差も小さい。最暖月平均気温18℃、再観月平均気温10℃。地中海性気候地域であり、夏は全く降水がみられないこともあり、候補から外れる。正解は東京。

最暖月平均気温25℃、最寒月平均気温5℃という東京の気温のパターンをぜひ知っておこう。

問4 正解は②。

「世界のどの地域よりも寒い」って言い方が気にならないかな。世界で寒いのは南極大陸であって、ユーラシア大陸北東部(シベリア地域)ではない。これが誤文。

シベリアに存在するのは「北半球の寒極」であり、年間の平均気温は南極ほど低くない。シベリア東部のオイミャコンでは最寒月の平均気温は−60℃にまで低下するが、夏の最暖月の平均気温は10℃を上回り、粗放的ではあるが農耕も行うことができる。「北半球の寒極」オイミャコンは、人々が生活を営む範囲において、最も低温となる場所なのである。

他の選択肢も全て重要であるのでチェックしておこう。

①;スカンジナビア半島では、暖流と偏西風の影響をうけるノルウェーが温帯、バルト海に面するスウェーデンとフィンランドが冷帯(つまり凍結する)である。

③;日本は、北海道が冷帯、本州以南が温帯。

④;南半球には冷帯気候は存在しない。よって針葉樹の純林であるタイガも分布しない。

問5 正解は③。

上空を吹く強い西風であるジェット気流がヒマラヤ山脈やチベット高原にぶつかり、南北に分流する。その東側に位置する日本列島上空ではジェット気流は及ばず、冷たいオホーツク気団が初夏までとどまることになる。南から張り出した小笠原気団との間に前線が生じ、これが梅雨の原因となる。

問6 正解は⑥。

アは小さな凹地があちらこちらにみられる。二酸化炭素を含んだ水が石灰岩質の土壌を溶食したカルスト地形である。

イでは、図の中央を河川が流れ、それに沿うように階段状の地形がみられる。河岸段丘である。

ウでは海岸に沿って(図の南西部は海である)砂浜海岸を伴う細長い平野が広がる。海岸平野である。

問7 正解は②。

Pから数えていって、Qは7本目の等高線の上にある点。等高線間隔は10mである(問題文の縮尺が25000分の1であることが述べられている)。

問8 正解は①。

断面図問題。まず西端に注目しよう。標高900mからスタートしている。地形図を参照するに、西端が900mであるのはaとc。それぞれ「850」mの等高線が目印となる。

さらに東端であるが、こちらは930mとさらに標高が高い。cの東端を見ると、河川に沿う低地であり、水田もみられる。それに対し、aの東端は「和泉原」の集落に位置し、標高は900mを越えている。南西の三角点「920」や、南東の等高線「1000」が目印になる。以上よりaが適切。

問9 正解は③。

cの東端に注目。河川に沿う低地である。河川の流れから堤防(土手)を一つ隔てて、水田が広がっているのが確認できる。

①;それらの地図記号はみられないようだ。

②;「発電所・変電所」の地図記号がみられる。水路式かはわからないが。

④;図の最南部などに「桑畑」がみられる。

問10 正解は①。

これらは浜堤。波や風の作用で土砂が波打ち際に打ち上げられ、堤防状の地形となる。

地形図で確認しよう。北東側が内陸部、南西側が海であることはわかると思う。ジュンサイ沼およびそれより南西側の部分はかつて全面が海で、当時の陸地は北東側の等高線がある丘陵部のみ。

土地が隆起し、海岸線がX付近まで後退した。海だった部分が内陸に取り残され、ジュンサイ沼が生まれた(このようしてできた湖沼を「海跡湖」という。霞ヶ浦など)。その際、沿岸部だったXに土砂が打ち上げられ、堤防状の微高地が生まれた。浜堤である。

さらに土地が隆起し、今度はYまで海が後退。同じく海岸に沿うYに微高地がつくられた。

そして今度はZまで海が後退。この部分に浜堤がつくられているのだ。順番はX→Y→Zであり、①が正解。

<第2問;水と人間生活>

問1 正解は③。

扇状地の扇端は湧水帯である。扇央において伏流していた河川水が、この一帯で湧き出す。

問2 正解は④。

石狩川は4月に一気に増水し、春から初夏の時期に水量はピークとなる。これは冬の間の氷雪が融けることが原因。寒冷地域の河川の特徴である。石狩川は北海道の河川。

問3 正解は①。

米の栽培地域はアジアに集中し、生産順位は人口に応じる。1位中国、2位インド、3位インドネシアである。パキスタンも生産量は多いが、乾燥した国土を有し、年降水量が日本より多いとは思えない。

問4 正解は②。

中国の中央部を横断するラインは、年間1000mmの等降水量線。ホワイ川とチンリン山脈を結ぶ線で、北側の少雨地域(畑作)と南側の多雨地域(米作)を分けている。

選択肢には1000はないので、この近似値として750を選べばいい。

問5 正解は②。

カナートはイラン高原にみられる地下水路。山麓の地下水を遠方の集落や高地に導く。蒸発をふせぐために地下に敷設されているのだが、その建設や維持には多大な労力がかかる。なお、ザグロス山脈はイラン高原の南に沿う山脈。

<第3問;ヨーロッパの農牧業>

問1 正解は③。

栽培限界を意識しよう。オリーブの栽培地域はヨーロッパにおいては地中海沿岸に限定される。スペインの広い範囲、イタリア半島、そしてフランス南岸が着色されている③が該当。

他はブドウが重要。フランス北部のパリ盆地以南が栽培範囲。④がブドウである。

①が小麦。パリ盆地とウクライナのチェルノーゼム地帯が重要な小麦栽培地域。

②がジャガイモ。北ドイツやポーランド。混合農業地域である。

問2 正解は②。

アイルランドは大陸氷河によって土壌を削られ、岩が露出した大地が広がる。草が生育する程度で、農耕は困難。森林も少ない土地である。アイルランドで値が大きい①が「牧場・牧草地」。やや乾燥したギリシャ、山岳地形が広がるスイスも牧場・牧草地が広いが、やはり森林や耕地に恵まれない国である。

さらにスウェーデンで全くみられない③が樹園地。ヨーロッパにおける果実といえばブドウを考えるべき。ブドウの栽培北限はフランス北部パリ盆地であり、それより北に位置するスウェーデンでは栽培がなされない。

そしてスウェーデンの値が極めて大きい④が「森林」。スウェーデンは日本と同様の森林国であり、とくにパルプの生産が多いことが知られている。

以上より、消去法で②が「耕地」となる。耕地率は人口密度の高い国(インドやバングラデシュ)や、平坦な土地に恵まれた国(デンマーク)で高い傾向があるが、本問ではそれらの国が登場していないので、上記のように消去法で解くのがベストだろう。

問3 正解は②と③。

②;三圃式農業はヨーロッパで中世まで行われていた農業形態。耕地を3区分し、一年ごとにローテーションさせ、夏作地(大麦)、冬作地(小麦)、休耕地といった順で栽培し分ける。ただし、豚などの家畜、じゃがいもなどの飼料作物の広まりとともに、近代以降三圃式農業は行われなくなった。

③;「遊牧」ではなく「移牧」。遊牧はホイットルセー農牧業区分の中の1つの形態。極めて広い土地において、飼料や水を求めて家畜を移動させる。

移牧は、酪農の一種。垂直方向の移動である点に注意。夏は高原のアルプ(放牧地)、冬は低地の村落で家畜を飼育する。

問4 正解は①。

イタリアはヨーロッパ最大のブドウ生産国、

輸入が多い②がフランス、ブドウ栽培がみられない④がイギリス。

<第4問;日本の工業>

問1 正解は③。

1960年代の高度経済成長期に、太平洋の臨海部に多くの製鉄所が建設された。鹿島や和歌山、水島(倉敷)、大分など。それまで原料は国内から供給されていたが、安価な海外産に依存するようになった。オーストラリアなどからの輸入に適した太平洋岸に、掘り込み(鹿島)や埋め立て(水島)などにより港湾が造成され、臨海型の製鉄所が建設された。

問2 正解は③。

アは愛知県。自動車メーカーの企業城下町である豊田市を中心に自動車工業が発達。日本最大の製造業出荷高を誇る。

イは東京都。国内の文化の中心として出版・印刷業が集積。

ウは大阪府。戦前は日本最大の工業地域だったが、近年は衰退している。電気機械工業が発達しているが、海外に工場が移転することにより、産業の空洞化も生じている。

問3 正解は①。

日本の開発政策に関する話題は現在の課程では取り上げられておらず、もちろん試験でも出題されていない。無視していいだろう。

正解は①であるが、特別な知識は不要。

問4 正解は③。

IC(集積回路)は軽量高付加価値。航空機で輸送しても採算に耐え、臨空港指向型の工業となる。地方(九州)の安い地価と労働力を用いて製造され、航空機で関東などの組立工場に輸送される。

①;細かい部品を用いた組立工業であるので、労働力は必要。「若年」に限定されることではないかも知れないが、本選択肢は誤りとみていいだろう。

②;IC工業は臨空港指向型。

④;ICが国内の部品工場に輸送され、そこでドライブやメモリなどに組み立てられ、中国のPC工場に輸出される。こういった国際分業の方法は一般的であり、「ほとんどが輸出」というわけではない。

問5 正解は②。

製鉄所は臨海部に限られている。

<第5問;貿易・国際関係など>

問1 正解は②と④。

①;世界の流れは保護貿易から自由貿易へ。関税や数量制限などにより外国製品の国内への流入を禦ぐのが保護貿易。しかし、世界経済の活性化のためには貿易量の増加が必要であり、そのためには貿易障壁を取り除き自由貿易化を進める必要がある。

②;主に北半球に集まる先進国、主に南半球に集まる発展途上国。両者の経済的格差に起因するのが南北問題である。経済格差はむしろ拡大の傾向にあり、南北問題は解決されていない。正文である。

③;近年、中国やインドの貿易額が拡大しているものの、やはり世界全体の半分以上の貿易額を占めているのは先進国間のものである。とくにEU圏内の貿易は、世界全体の40%を占めている。

④;賃金水準(1人当たりGNI)の低い発展途上国へと工場が進出し、安価な労働力によって衣服縫製や、電気機械組み立てなどの工業が発達している。正文。

㊺;先進国同士が、完成した工業製品を相互に輸出し合う(日本が自動車を輸出し、アメリカ合衆国が航空機を輸出するなど)貿易の形態を「水平貿易」と呼ぶ。垂直貿易とは、工業製品を輸出する先進国と原材料を輸出する発展途上国との間の貿易。

ただし、この水平貿易や垂直貿易も21世紀の世界においては変化しつつある。多国籍企業化が進み、部品やパーツが多くの国で生産され、それらが輸出され、完成品はまた別の国で組み立てられるという形の国際分業が一般的となっている。また中国やインドのように、工業製品の輸出国として重要な発展途上国も増えている。

問2 正解は①。

日系企業(日本企業の現地法人)の数は。1位中国、2位アメリカ合衆国、3位タイである。「進出企業数」がアジアが最大なのは当然として、それに次ぐ①がアメリカ合衆国を中心とするアングロアメリカである。

他は判定の必要はないが、参考までに、②がヨーロッパ、③がラテンアメリカ、④がオセアニア。経済規模の大きなヨーロッパの値が大きく、また人口が少なく経済規模の小さなオセアニアが小さい。

問3 正解は③。

経済レベル(1人当たりGNI)の高い高賃金の日本から、経済レベル(1人当たりGNI)の低い低賃金の発展途上地域へ、繊維や機械など労働集約型の工場が進出している。

他には④の選択肢が重要。貿易摩擦の解消のための現地生産は欧米など先進地域に工場が進出する理由。

①;熟練労働力は先進国。発展途上国は単純労働力である。

②;企業の多国籍化は進むが、あくまで本社は日本のである。ただ、近年この傾向のやや変化しつつある。資本力(経済規模)が大きな中国の企業によって買収される日本企業も少しずつみられるようになった。

問4 正解は②。

交通の話題は地理Bではあまり出題されないので、本問についてもノーマークでいいだろう。②について、日本とヨーロッパを結ぶ幹線航空路は、最短距離であるロシア上空を通過している。1990年以前のソ連時代には通航できなかったルートであり、当時はアラスカ州アンカレジ経由の北極海上空を通ってヨーロッパへと向かっていた。

<第6問;東南アジア>

地1 正解は④。

海洋の大陸に沿う浅い部分。タイランド湾(タイが面する湾)やマラッカ海峡(マレー半島とスマトラ島の間の海峡。シンガポールが面する)が該当するのがわかるだろうか。水深200mまでの浅い海底であり、漁業がさかんに行われる。ただし、マラッカ海峡のような狭長な海域においては船舶の座礁の危険性も高くなる。

問2 正解は④。

インドネシアのスマトラ島やカリマンタン島の沿岸部。熱帯気候がみられる地域であり、沿岸部にはマングローブ林が広がる。エビの養殖池として開発されているところもある。

①;チークはタイ北部で多く伐採されている。また、インドネシアは国によって森林が管理されており、原木の日本への輸出は制限されている。

②;熱帯雨緑林とは乾季になると葉を落とす樹種。インドシナ半島西部のミャンマーなど。

③;東南アジアで雨季と乾季の顕著なサバナ気候がみられるのは主にインドシナ半島。赤道に近いスマトラ島やカリマンタン島は該当しない。

問3 正解は

Zのタイ南部はチャオプラヤ川下流域の水田地帯である。明らかな誤りは①である。タイは欧米の植民地支配から逃れ、独立を維持していた国。「旧宗主国」は存在しない。そもそも稲のような自給作物を「強制栽培」することはない。強制栽培されるのはプランテーションでつくられる商品作物。

問4 正解は③。

アはベトナム。「南北二つのデルタ」が最大のヒント。首都ハノイが位置する北部のデルタと、人口最大都市ホーチミンが位置する南部のデルタ(東南アジア最大の河川メコン川が形成するデルタである)。

イはタイ。首都バンコクへの一極集中が特徴の国である。総人口に占める首都バンコクの割合は10%に達し、人口のみでなく産業や経済、中枢管理機能や文化が過度に集中し、プライメイトシティを成している。1990年代より繊維工業や機械工業が進出し、近年は自動車工場の立地もみられる。

ウはマレーシア。中国系住民の割合は人口の30%ほどであり、経済的な地位は高い。貧困層である先住のマレー系を優遇するブミプトラ政策が実施されている。

問5 正解は①。

現在とは数値が違うものの、解答は容易だろう。

Aは天然ガス。ブルネイが特徴的。現在の最大の輸入相手国はオーストラリア。

Bは天然ゴム。タイは世界最大の生産国である。

Cは木材。カナダやソ連など冷帯林(針葉樹)を有する国が上位にあり、さらに高級材となる熱帯林を産するマレーシアやインドネシアも。なお、現在はカナダとロシアが上位を占め、スウェーデンやフィンランドもランクインしている。その一方でマレーシアの順位は低下。パルプ材や建築用材となる針葉樹林の輸入は増加。マレーシアでは環境保護の観点から、森林資源は政府によって管理され、とくに丸太(原木)での輸出は規制されている(合板に加工してから輸出)。

Dは銅鉱。世界最大の銅鉱産出国チリが含まれている。

問6 正解は④。

「セマウル運動」は韓国。1970年代より行われた新農村運動で、農業の近代化によって生産性を向上させるもの。ここは「ルックイースト政策」に改めよう。当時の工業先進地域である日本や韓国を目標に工業化を進めた。

①;1人当たりGNIの高いシンガポールは銀行が多く、金融業が発達。

②;工業は「輸入代替型」から「輸出指向型」へと進化する。国内市場の大きくない韓国や東南アジアの国々は、外国への輸出を前提として工業生産力を高めていく。

③;ベトナムは社会主義国であるが、1980年代よりドイモイ政策による市場経済化を行った。

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