たつじんオリジナル解説【1995年度地理追試験】
たつじんオリジナル解説【1995年度地理追試験】
<第1問;米の生産と気候>
問1 正解は②。
普通に稲のイラストを探せばいいだけだが、かえって難しかったかな。稲穂と、籾(もみ)に包まれた米粒が確認できると思う。①がトウモロコシ、③が粟(あわ)、④がモロコシ、⑤が小麦。こうした作物のイラストを用いた問題はほとんど出題されていないので、そんなに神経質になる必要はないかな。
問2 正解は③。
稲の生育のためには夏の高温が必要。夏の気温が20℃に達していない②では、稲の栽培はできない。冬は温かいんだけど、農業には関係ないね。
問3 正解は③。
生産量が最も多いAが中国、次点のBがインドっていうのは簡単なんじゃないかな。さらにDは生産量が少ないので、アジア以外の国となり(米の生産の90%はアジアに集まっているのです)アメリカ合衆国。Cはタイが正解。生産量は中国やインドには劣る。土地生産性(1ha当たりの収量)が低いことがタイの米作のポイント。そして輸出量が多い! 最新の統計では、米の輸出量は1位がインド、2位がタイだが、長い間(2011年まで)タイが首位だったので、こうした過去問を解く際には気をつけて欲しい。
ちなみに、アメリカ合衆国における土地生産性が4カ国中最高となっている点が興味深い。新大陸のアメリカ合衆国では粗放的な農業が行われ、本来土地生産性は低い。しかし、米についてはそもそも水田面積が狭いので(土地生産性は耕地面積に反比例しますね)1ha当たりの収量は高くなるのだ。でも、とくに気にするほどのデータでもないけどね。
問4 正解は①。
米作がさかんな地域であるが、生産はイマイチ不安定。とくに1993年には生産が大きく落ち込んでいる。こういった傾向がみられるのは東北地方。やませの影響による冷害がしばしばみられる。
問5 正解は③。
同じ作物を何年にもわたって同じ土地で栽培することを「連作」という(米の「二期作」とは区別すること。二期作は「一年の間に2回栽培する」というパターン)。小麦や綿花などほとんどの作物は連作を行うことで生産量が大きく落ちてしまう。地力の回復を待たずに連続して栽培することで、地力が損なわれてしまう。これに対し、稲(米)は作付けのたびに水を入れ替えることによって栄養分が供給される。これにより連続して栽培(それどころか、一年の間に二回も三回も)することが可能となる。米には連作障害は生じないのだ。
<第2問;小地形>
問1 正解は②。
会話文の流れを読まないといけないね。【6】の部分から、その後に回答が導かれており、そこでは「地殻変動によって大きく隆起したところに、侵食作用がはたらいて谷が刻まれる」と書いてある。大地が大きく盛り上がり、そして谷が刻まれた土地とはズバリ「山地」のことだね。高い峰と深い谷がみられる険しい地形である。
問2 正解は④。
岩石の風化のシステムを理解する。とはいってもそんなに大げさなものでないけどね。風化については、その前の文で「岩石は風化してもろくなり、岩屑や土になっていく」と説明されている。なるほど、岩が砕けて細かい土砂となることを風化というのだ。さらに、「砂漠地域では気温の変化が激しいため」とある。物質は高温ならば膨張し、低温ならば収縮する。内陸部のか総地域は気温の日較差がとくに大きく、岩石の風化のスピードも早い。文章から内容を読み取る問題になっているね。
問3 正解は④。
これはそのまま図を読み取ったらいいでしょう。上部が細かい砂、下に向かってその目が粗くなっていき、砂利になり、最も深いところでは岩盤。④の図がそうなっているね。
問4 正解は④。
サンゴ礁の形態に関する問題も珍しい。ただ、わかりやすい図なので、本問を通じてサンゴ礁の形をイメージしておくといいだろう。
まず最初の段階がB。これが「裾礁」。陸地のすぐそばにサンゴ礁が形成されているのがわかるだろうか(色など塗ってみたらわかりやすいと思うよ)。
そして陸地(基盤岩)が沈降し、陸地とサンゴ礁との間に海が入り込んだ(つまり礁湖が形成)Cが次の段階。「堡礁」ですね。基盤岩は沈降するが、サンゴ礁は太陽光線の注ぐ海面方向に成長し、一部が海面上にあらわれている。
さらに基盤岩が沈降、そしてサンゴ礁が上方へと成長した形であるAが最後の段階。陸地が完全に消えてしまい、環を描くような形でサンゴ礁が残されているので、「環礁」という。
B(裾礁)→C(堡礁)→A(環礁)というベクトルを意識しましょう。
なお、日本で一般的にみられるサンゴ礁は裾礁。堡礁としてはオーストラリア北東岸のグレートバリアリーフが有名。陸地から離れたところにサンゴ礁が形成。環礁がよくみられるのは南太平洋。フランス領のムルロア環礁は、核実験が行われたところとして有名。
問5 正解は②。
緯度的に考えて伊豆諸島が最も北に位置する。日本地理が頭に入っていないと難しいかな。なお、ここでは「Bの形態をもつサンゴ礁」と限定されているが、そもそも日本ではAやCの形態は一般的でない。
<第3問;地下水>
問1 正解は④。
被圧地下水は「上下を不透水層によって挟まれた透水層の中に含まれる地下水」のこと。水を通さないのは目が細かい粘土だよね。だから、図中の粘土層が「不透水層」となる。一方、目の粗い土砂(レキ)からなる層はすき間が多いから、水を含むことができる。砂礫層が「透水層」となる。よって4の地層に含まれるのが被圧地下水なのである。
なお、2のように、不透水層の上に乗っている地下水が「自由地下水」。また。台地の乾いた土地において、局地的に分布する地下水である1が「宙水(ちゅうみず)」。台地で農業を行う際にはうまく宙水をみつけて井戸をつくる必要がある。
問2 正解は③。
オーストラリアのグレートアーテジアン盆地は、降水量の少ない(年降水量500ミリ程度)のステップ地域であるが、掘り抜き井戸によって被圧地下水を得て、羊の飲水などに利用している。
問3 正解は②。
伏流水とは地下を流れる水のこと。地表面には水は現れない。河川の中下流において、蛇行していた河川の流路が堤防の建設によって直線化された際に、堤防の外側に残ったかつて河道だった部分が独立した水域として残される場合がある。これが三日月湖。そして三日月湖が干上がって、細長い低地となった陸地が旧河道。周囲より低い土地であり、湿地や水田となっている。こうした土地においては水が表面に現れやすく、伏流はしない。
①、③、④はいずれも砂礫による地形で水が地下に浸透しやすい、
問4 正解は②。
こうした用語を問う問題はセンターでは珍しいが、一旦覚えてしまえば確実に得点できる。
カナートはイランにみられる伝統的な地下水路。山麓の地下水を遠方の集落や耕地に運ぶ。上空からみると、竪穴が連続して並んでいるが、これは建設や補修のためのもの。竪穴の周囲には地下から掘り出した土砂が盛り土となっている。乾燥の度合いが高い地域であるので、蒸発を禦ぐため水路が地下に設けられているのだ。似たような施設はアジアやアフリカの各地にみられ、北アフリカではフォガラ、アフガニスタンではカレーズ、中国西部(ウイグル)ではカナルチン(カンアルチン)と呼ばれている。
誤りは2。こちらは地表面を流れる河で、ワジと呼ばれる涸れ川。一時的な降雨の際のみ表面に水流がみられるが、それ以外の時は単なる溝となっている。隊商などが旅をする通路として利用されている。
問5 正解は①。
リード文参照。「海岸の低地を中心を中心に、工業用水などの目的で大量に地下水の汲み上げが行われ、地盤沈下をはじめとして」とある。海岸付近で地下水を汲み上げた場合、その地下水が本来含まれていた部分に海水が入り込み、地下水の塩水化が進むことがある。
他の選択肢では③が重要。地震による振動で発生する。
<第4問;環太平洋地域の第一次産業>
問1 正解は、Aが①、Bが②。
肉類と木材は現在とデータが違う。小麦について考えよう。Aは世界最大の小麦輸出国でもあり、日本が農産物の多くを輸入しているアメリカ合衆国。小麦は、北半球の春小麦(8〜10月)、北半球の冬小麦(5〜7月)、南半球の冬小麦(11〜翌1月)といったように収穫時期が多様。オーストラリアからの輸入も多く、Bに該当。
なお、現在の肉類の輸入についてはオーストラリアが最大(牛肉はオーストラリア、豚肉はアメリカ合衆国とデンマーク、鶏肉はブラジルからが多い)、木材はカナダが最大(カナダやロシア、北ヨーロッパからの輸入が多い)。なお、本データではマレーシアが2位となっているが、現在は地位が低下している。
問2 正解は①。
バナナがポイント。フィリピンの①が該当。ミンダナオ島には日本企業などにより大農園が開かれている。
問3 正解は②。
X〜Zの各地点は、いずれも「緯度35°、大陸西岸」に位置している。Xは一見すると大陸東岸に近いが、気候を分ける巨大な山脈が大陸の東岸に沿っており(グレート・デンヴァイデング山脈)、Xの位置はそれより西側にある。
この条件のもと現れる気候は「地中海性気候」である。夏は亜熱帯高圧帯の影響でほとんど雨が降らず(乾季)、冬は偏西風帯に入り低気圧や前線の影響で降水がみられる。この気候を特徴づける作物はブドウである。「天然のポンプ」とも称される樹木で、根を深く張り、厳しい自然環境でも十分に適応する。
問4 正解は②。
これは特殊な知識かな。200カイリ漁業専管水域の設定により、原則として外国の沿岸での操業は不可能になったが、「入漁料(入船料)」を支払えばそういった海域でも漁獲は可能である(詳細は条約によって決められる)。
しかし、わざわざそれまでのコストを支払って操業するのもどうなんだろう?それならば最初から輸入してしまった方がいいものね。近年は、マグロなどかつて日本が遠洋漁業で多く漁獲していた魚種についても輸入量が増加している。
①;日本の太平洋岸の沖合では、寒流(千島海流。親潮)と暖流(日本海流。黒潮)が会合し、潮目を形成。
③;北アメリカの中高緯度の太平洋岸は、サケやマスの漁獲が多い地域。
④;南アメリカの低緯度の太平洋岸は、ペルー海流の影響で水産資源が豊富。しかし、エルニーニョ現象(海流や風の変化)や乱獲によって不漁となる時期もある。
<第5問;工業>
問4 正解は②。
古いデータだが問題なく解くことができる。4カ国中最大の貿易額を誇るが、どの地域についても貿易赤字(輸出<輸入)となっているのがアメリカ合衆国。4カ国中、最も数字が大きく(3899)、さらに他の3つの地域に対して、輸入(入ってくる矢印)の方が輸出(出ていく矢印)より大きくなっている、④がアメリカ合衆国。
さらに、この中では日本が次いで貿易額が大きい。①が日本である。全体に黒字となっており、とくにアメリカ合衆国に対しては大幅な輸出超。2010年代に入って日本は貿易赤字国となったが、それは中国や資源輸出国に対して大幅な輸入超になっているのであって、それ以外の地域(とくにアメリカ合衆国)については貿易黒字を維持している。
さらに、②と③については日本との関係を考えればいいだろう。日本と位置的にも近く歴史的なつながりも深い韓国は、貿易関係においても強い関係性をもっている。輸出入の値が大きい②が韓国であり、これが正解。貿易額(650)についても、③のタイ(231)より大きい。GNIを比較すると、アメリカ合衆国>日本>韓国>タイの順であり、貿易額についてもこれに準じると考えていいと思う。
問2 正解は①。
労働集約型工業は「賃金の低い地域」に立地。高度な技術を有する熟練労働力を必要とする場合は状況が異なるが、ここではそういった断りはなく、繊維(衣服縫製)や電気機械(組立)を考えればいいだろう。安価で豊富な単純労働力が必要。
①;IC部品。軽量高付加価値なので、九州の空港の近く。
③;ビール工業。原料の大麦より、製品のビールの方が運びにくい。
④;セメント工業やパルプ工業。製品より原料の石灰岩や木材の方が運びにくい。
問3 正解は②。
1980年代の貿易摩擦によって、欧米で現地生産を始める日本の自動車メーカーは多かった。現在は中国でも現地生産が行われる。
①;ブラジルはポルトガル領。またブラジルの大農園はファゼンダ。
③;日本やアメリカ合衆国など資本主義国。
④;OPECは国の主導。国際石油資本はメジャーと称され、こちらは欧米系の企業。
問4 正解は④。
UNESCO(ユネスコ)は国連教育科学文化機関。世界遺産の登録はUNESCOによって行われている。
①;IMFは国際通貨基金。経済危機に陥った国において金融政策を行い、当該国の中央銀行に指示する。
②;UNCTAD(アンクタッド)はいわゆる世界銀行。発展途上国の貿易拡大のために活動する。
③;GATTは現在はWTO(世界貿易機関)に発展改組されている。貿易障壁と自由貿易の推進によって、世界各国の経済交流を活発化する。
問5 正解は③。
さすがにインターネットやメールが普及してきた現代社会において、テレックスや電報の需要があるとは思えず、本問については無視してくれていい。とりあえず正解は①である。国際電話は、インターネットで世界が結ばれる以前は。国際的な連絡手段として最もメジャーなものであり、1980年から1990年までの10年間で急速に拡大した。
他は判定の必要はないが、①が国際郵便、②が国際テレックス、④が国際電報。
<第6問;人口>
問1 正解は【28】が③、【29】が⑦。
【28】;医療技術の発達によって死亡率が低下した。とくに乳幼児死亡率が低下し、また平均寿命も伸びた。
【29】;これは簡単でしょう。爆発的な人口増加。ただし、現在の人口増加率は1%程度。
問2 正解は①。
まずシンガポールが②。都市国家であり、農業はほとんど行われていない。第1次産業人口割合はほぼ0%。あとは、人口増加率と人口ピラミッドの底辺すなわち出生率を対応させて考えればいい。底辺の長い③がインド、短い④が日本。中間の①が韓国。
問3 正解はAが⑤、Bが①。
Aは⑤の華僑の移動。中国南部(華南)の海岸地域は、山がちな地形で耕地に恵まれず、人々は苦しい生活を強いられた。東南アジアやアメリカ合衆国へと移住する人々が多く、彼らは「華僑」と呼ばれた。チャイナタウンで飲食業を営み、やがて現地の国籍を得て定住化した彼らは「華人」と呼ばれることになる。
Bは①のアイルランドから北アメリカ大陸への移動。アイルランドはケルト系の人々から構成される国だが、イギリスの支配や食料不足などで「新大陸」である北アメリカへと多くの人々が移住した。しかし、プロテスタントが主流を占めるアメリカ合衆国において、カトリック教徒であるアイルランド系の人々はやはり社会的地位は高くない。
②;イベリア半島から南アメリカの植民地への移動。宣教師が多く送られた。
③;ギニア湾岸の奴隷海岸からの黒人奴隷の移動。強制的な人口移動の例。
④;シベリアへの流刑者の移動。こちらも強制的な人口移動。
問4 正解は①。
難問なんで正答の必要はないでしょう。
西ドイツとハンガリーは国境を接しておらず、ハンガリーの人々が西ドイツに大量に流れ込むことは考えにくい。
②から④の選択肢についても「なるほどそういうことがあったのか」というぐらいの認識にとどめておけば十分。
<第7問;ヨーロッパ>
問1 正解は②。
Xのパリ盆地にみられるのはケスタ地形。片方が急崖、片方が緩やかな斜面であるといった非対称の丘陵が連続する地形であるが、その成因が特徴的。硬い地層と軟らかい地層とが何層にも重なり合った状態で全体が傾斜しており、長期間の風雨の侵食によって軟層が削られる一方で硬層は取り残される。
さて、以上のことを頭に入れて図をみていこう。全体としては「盆地」であるので、まず選択肢を①と②に絞る。さらに、①では軟らかい部分が上方に飛び出し尖った形となっているのに対し、②では硬い部分が突出している。「硬層が侵食から取り残されている」のは明らかに②である。これが正解。
問2 正解は③。
パリ盆地はヨーロッパ最大の小麦栽培地域であり、さらにブドウの栽培も行われている。フランス北部がブドウの栽培北限であることを思い出そう。
問3 正解は②。
フィンランドは「湖の国」であるが、その多くは氷河の侵食や、氷河によって運搬された土砂の堆積によって形成されたもの。フィンランドを含むヨーロッパ北部はかつて大陸氷河(氷床)によって覆われており、その影響によりさまざまな地形が創出されている。
①;アイスランドは太平洋中央海嶺上に形成された火山島。
③;ドイツ北部にまで大陸氷河は及び、モレーンも多く分布。モレーンとは堤防状の小丘のことで、氷河の末端に土砂が堆積して形成されている。
④;アルプス山脈などヨーロッパ南部は新期造山帯。
問4 正解はAが①、Bが④。
A;スウェーデン北部。バルト楯状地には豊かな鉄鉱床が存在。高品質の鉄鉱石が産出され、大西洋側のノルウェーのナルヴィクまで運ばれ、ルール工業地帯などに輸出されている。
B;イタリア北西部。国内の先進地域であり、経済レベルも高い。自動車工業のトリノ、ファッション(繊維)産業のミラノ、臨海型工業(鉄鋼・石油化学・造船)のジェノバ。
問5 正解は①。
三圃式農業は、土地を三区分し、それぞれを夏作地(大麦など)、冬作地(小麦など)、休耕地(土地を休ませ地力を維持する)に分け、一年ごとにローテーションさせる農業形態。ヨーロッパでは中世まで行われており、現在は行われていない。家畜飼育やジャガイモなど飼料作物の栽培が導入され、混合農業や酪農に発展した。
正解は2です。ロシアだけではなく、資本主義化が進む世界全体に言える傾向ですね。都市と農村の格差は「拡大」するのみです。地方に行けば行くほど、実は全国チェーン店の占める割合が高く、そうした企業が本社を置く大都市へとお金が流れるシステムなのですね。我々が「安い」ことや「便利」であることに価値を置きすぎた結果ではあります。
他の選択肢もおもしろいですよ。1について。経済はインフレを原則として成り立っています。インフレすなわち物価が上がるわけで、今日100円のものが明日になったら150円になっているかも知れない!それなら今日のうちにそれを買ってしまおうじゃないか。これによって消費が拡大し、経済活動も活性化するのです。しかし、デフレならば今日100円のものが明日には50円になっているかもしれない。これなら買うことを控えてしまいますね。こうして経済が死んでいく。日本は「安い」ことに価値を置きすぎて、過剰労働や下請け企業への搾取を容認してきたわけですが、この世が全て安いだけの製品で占められ(100均ショップばかり!)、過度なサービスを要求する社会になったら、どうするのか。「スマイル0円」じゃなくて、スマイルして欲しかったら金払え!みたいな国になるべきだと思います。
さらに3について。経済は「国営→民営」の流れ。国家が計画しノルマを設定する労働が主である場合、勤労意欲は削がれ、生産性も上がらない。民間の活力に経済活動を委ね。競争社会の中で品質やサービスの向上を目指す。
4はおもしろいです。ロシアは都市住民が郊外の別荘を有し、週末をそこで過ごす。庭には菜園が開かれ、ロシアの農業生産の何割かはこうした「兼業農家」によって占められているのです。アメリカの場合は、穀物メジャーが種の流通も仕切っているので、個人が自給用に農耕をするのは許されないのですが、ロシアってその辺、自由なんです。日本も郊外に「空き家」が増えていく将来。こうした別荘を気軽に所有し、各自が農業を行うような習慣が生まれたらいいと思うのです。都市と農村の格差を埋めるのに素晴らしいアイデアと思います。