2015年度地理B本試験[第6問]問4 解説

問4 [インプレッション] ちょっと変わった問題。はっきりと「誤っている」文を選ぶというより、「さすがにそれは言い過ぎちゃう』って感じのを選んだらいいんじゃないかな。それにしても問題文、「ご当地カレー」はいいけれど、カレーで乳牛てどうなの?それとも富良野のカレーにはミルクがふんだんに使われているのだろうか。この辺り、疑問?

[解法] Yの範囲を参照。東側半分の富良野岳の山麓は「丘陵部:と考えていいだろう。反対に、Qの上富良野町から南側にかけての一帯が盆地。等高線もほとんどみられず、平坦な地形であることが伺える。Pの位置する図の北東部一帯は、やや斜面って感じかな。P付近に「305」m、江幌付近に「287」m。平坦というわけでもないが、さほど急な斜面というわけでもない。
①;米の農家は南西部に集中。ここは盆地である。正文。
②;ジャガイモ農家は広く全体にみられるように思えるんだが。どちらかといえば北西部で数が多いように見えるけれど、盆地である南西部にもそれなりの数のジャガイモ農家はある。「盆地にはみられない」はさすがに言い過ぎなんじゃないかな。これが誤文でしょう。
③;数は確かに少ない(その分、規模は大きいのかもしれないけどね)。図の東部や北西部の丘陵地や緩斜面に分布する農家(っていうか畜産家)は多い。正文。
④;なるほど、農業に適さない土地であるかはわからないし、上富良野演習場もよくわからないけれど、たしかにいずれの農家も数が少ないエリアとして図の北東部がある。正文。

[アフターアクション] 何だかわけのわからない問題だったね。問1でも述べているように、地勢図というのは色によって地形を表現している。色がない状態で盆地や丘陵を判定しないといけないのはしんどいな、とは思うよ。リスニング機材を導入する予算があるんやったら、センター試験の問題をカラー印刷にするべきなんじゃないかな。少なくとも理科や社会はそれが必要。