2015年度地理B本試験[第6問]問3 解説

問3 [インプレッション] 今度はれっきとした地形図問題なのだ。近年地形図問題の易化が激しい。本来これはいいことなんやろうけど、もうちょっと難しくして、勉強した生徒とそうでない生徒との差をはっきりつけた方がいいと思う。
それはそうと富良野市の問題。直行する道路がみられ、「北三号」の名称が。まさに屯田兵の入植によって開発された土地。家屋が散らばっている(散村)であることも特徴。

[解法] それぞれの選択肢を検討。誤文選択問題なので、はっきりとした誤文をみつけてそれを答えにしてしまう。逆に正文の方は判定の難しいややあいまいな文章もあるかもしれない。
①;たしかに駅の西側に市街地が拡大している。斜線で示される中層建造物のエリアが増えている。「主要な公共施設」については、1921年は町村役場(◯)、2004年は市役所(◎)。富良野は町(村)から市に格上げになったのだね。
②;空知川を確認。1921年の段階ではやや蛇行している。これが2004年にはほぼ直線状に改修された。両岸に土手(堤防)が建設され、河川の流れ自体も護岸工事がなされている。「
水処理センター」付近が顕著。川の流れ(グレーに着色されている)の境界部に内側に沿って小さな点々が連続しているのがわかるだろうか。これは「へい」の記号で、垂直に切り立っている様子を表す。自然の地形でこんな幾何学的なものはないので、これは人工的にコンクリートなどで河川の流れを固定化する工事を行ったということ。「護岸」というので覚えておくといいね。
で、ここからがポイント。「旧河道」というワードがある。蛇行河川を直線化した際に、堤防の外側にかつて川だった部分が切り取られて、残される。いわゆる三日月湖で、河跡湖ともいう。これは細長く、浅い水たまりみたいなもので、いつか干上がってしまい、帯状の低地となることがあり、旧河道と呼ばれる。かつて川だった部分が現在は陸地となったもので、排水性が悪いので家屋の立地には不向き(すぐに水がたまってしまうからね)。せいぜい水田として利用される程度である。
このことをふまえて、図を参照してみよう。上図を下図を比べてみて、かつて河道だった部分で現在鉄道や郵便局となっている部分があるだろうか。ちょっとそういう場所は見当たらないね。これが誤文とみていいんじゃないかな。そもそもがさほど極端な蛇行をしていたわけでもないし、流路が直線化されたとはいえ、元々の河川の流れはほとんどすべてが堤防(土手)の内側に収まってしまい、明確な旧河道はみられない。
③;たしかSに住宅やゴルフ場、スキー場はみられる。とくにスキー場には、索道(さくどう)の記号で表されるリフチが多数みられて、いかにもそれっぽい。
④;1921年、図の東部は広く湿原であり、とくに農業的な土地利用はみられなかった。「荒地」の記号が全体に広がっている。2004年はこの部分が「田」となっている。もちろん水田でオッケイ。「排水が行われた」かどうかはわからないけど、とくに考慮しなくていいでしょ。

[アフターアクション] っていうか、今度こそ屯田兵ネタ出せよ!

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