2012年度地理B追試験解説

たつじんオリジナル解説 [2012年度 地理B]                     

 

[1] ④ 低緯度であるので偏西風ではなく貿易風。アフリカ南東部のマダガスカル島は貿易風の影響で東岸で降水量が多い。

 

[2] ① 7月を中心とした時期は赤道低圧帯の北上により雨季、1月を中心とした時期は中緯度高圧帯の南下により乾季。③と迷うが、こちらはより降水量が少ないDだろう。高温のAでは多少降水量が多くとも(蒸発量も多いので)乾燥気候となるが、高緯度で低温のDが乾燥となるには、降水量は極端に少なくないといけない。

 

[3] ① まず気温で判定。高緯度のウが最も低温であろう。Lに該当。イとアは緯度が近いので気温で判定は難しい。湿度で考える。寒流に面するアは世界で最も降水量が少ない地域の一つであるのに対し、イは緯度的に考えて、赤道低圧帯の北上する7月を中心とした時期にはそれなりの降水が生じるだろう。湿度が低いJがア、高いKがイ。

 

[4] ④ ワジは涸れ川。通常は交通路として利用される。

 

[5] ④ これは難しい!ステップは草原のこと。樹林は生育せず、草地となる。「落葉樹林」を「草原」と改める。

 

[6] ① ヤクの放牧が行われているのはチベット荒原。

 

[7] ③ 産出はアフリカ大陸。コンゴ民主やボツワナなど。イが該当。これらを植民地支配していたベルギーなどがダイヤモンド鉱石の採掘権を持っている。アが輸出。ベルギーで加工されたダイヤモンドがイスラエルやインドを経由して世界中に取引されている。加工品の輸出量がウ。

 

[8] ③ 韓国が問われているのが厳しい。①がイギリスからの輸入が多い。同じヨーロッパのドイツと考える。②はベネズエラが多く、さらに全体の値も大きい。アメリカ合衆国。③と④はマレーシアに特徴がある。ほぼマレーシアだけから輸入しているのがオーストラリア。距離的な近さを考える。残った③が韓国。日本と同様に中東地域に原油供給を依存しているのだろう。

 

[9] ③ 第2次産業を特定する問題。1人当たりGNIの低いバングラデシュでとくに値が高い①が第1次産業である農林水産業。逆にバングラデシュでとくに低く、経済レベルの上昇とともに高い値になっていく④が第3次産業であることが想像され、選択肢は②と③に絞られる。ここからが難しい。1人当たりGNIで解くことができない。よって国のキャラクターを考えてみよう。ルーマニアに注目する。近年EUに加盟した国であり、ドイツなど西ヨーロッパ諸国から工場が進出していると予想される。そのほとんどはルーマニアの安価な賃金を目的とした労働集約型の工業であると考えられ、製造業従事の割合がこの国で高まっていることが想像できる。ルーマニアの値がスウェーデンを上回る③が製造業である。②と④は不問。

 

[10] ④ これも難しい。①は石炭と原油。資源国のインドネシアが該当。②は化学品や集積回路など、技術水準の高い国の工業製品が並ぶ。1人当たりGNIの高いシンガポール。③と④で悩むが、原油を含む③がベトナム。ベトナムが近年原油輸出国となったことを知っておくべきだろう。残った④がフィリピン。

 

[11] さらに難しい!本来工業ジャンルは素直に統計を考えればいい問題が多く、簡単なのだが。

正直全くわからないが、何とか考えてみよう。まず「1979年以前」という年代が気になる。当時はまだソ連であり、冷戦の時代にソ連に工場が進出していたとは考えられないのだ。ロシアで操業を始めているカが除外され、キとクのいずれかが「1979年以前」となる。しかしそうなるとさらに気になるのが南アフリカ。1990年までアパルトヘイトが実施されており、ここも古い時代に日本の工場が進出するとはちょっと考えにくいのだ。よってキが「1979年以前」となる。残ったカとクであるが、1980年代は貿易摩擦が生じた時代であり、1990年代にかけてアメリカ合衆国での現地再選が活発に行われたことは確実。アメリカ合衆国の値がゼロはさすがにおかしいだろう。カが「1980〜1999年」としか考えられない。「2000年以降」はクとなるが、この時期は日本の工業は停滞し、海外への新たな進出も抑えられている。

 

[間違えました。。。]

これがほぼお手上げの問題(涙)。先に答えを言っちゃいますが、⑥が正解です。最大のポイントは「1980〜1999年」なのです。1970年代のオイルショックによって世界経済は停滞したが、むしろこの時期、低燃費の日本車人気が高まり、1980年代には日本は世界最大の自動車生産国に躍り出たのは周知の通り。アメリカ合衆国やヨーロッパへと日本車が盛んに輸出され、1980年代には「貿易摩擦」の問題を引き起こしたことはみんなも知っているね。だからこそ、1980年代とそれに続く時期のキーワードとして「現地生産」が浮上してくる。貿易摩擦の解消のために、先進国へと工場が進出し、当該国での販売を前提として「日本車」が現地において製造された。このことを考えるに、ヨーロッパにおいて多くの工場が生産を始めたキが、現地生産の時代すなわち「1980〜1999年」に該当するのだ。

ただし、ここからが難儀。クが「1970年以前」とのことなんだが、なぜ南アフリカやねん?ケニアやねん?って全然わからない。結局こうした些細な地域は無視して、最も重要性が高い国として中国をクローズアップしろってことなんやろうか???

 

[12] ⑥ スペインで値の大きいスが観光収入。ヨーロッパの観光は地中海沿岸で過ごすパカンス。オーストラリアで値が大きいサは留学生受入数。日本からのワーキングホリデー制度を利用した学生など。

 

[13] ② ソウルへの人口集中の著しいアが韓国。韓国の総人口は5000万人に足りないが、ソウルの人口は約1000万人。中国は総人口が多いので、人口最大都市とはいえ、総人口の1%程度の規模だろう。ウは中国。中国総人口は10億人を超えるが、人口最大都市のシャンハイは1000万人程度。なお、ドイツの人口は約8000万人で、人口最大都市のベルリンは約300万人。

 

[14] ① ②と④については、先進国の都市と発展途上国の都市との区別を明確にすることが必要。「人口の都心回帰」のような現象は東京など先進国の都市に典型的にみられる。都心部の再開発によって高所得者の流入がみられる地区もある。「郊外のベッドタウン開発」が進むのも先進国。③についてはフライブルクという都市を知っておいてもいい。パークアンドライド方式が徹底し、市街地の自動車の乗り入れが制限されている。郊外から自動車でフライブルクを訪れた人は、周辺部に自動車を駐車し(パーク)、そこから路面電車などに乗り換えて(ライド)、市街地へと入る。

 

[15] ③ 東京への一極集中が続く。

 

[16] ④ これ、お手上げなんですよ。全くわからない。答えを確認していないので、間違っていたらスイマセン。1955〜1960年は高度経済成長期の初期。東京圏への人口集中は地始まったばかりであり、都心部から比較的近いところでの人口増加率が高かった(この時期の東京大都市圏は現在ほど大きなものではない)。都心中央部から半径約30キロメートルほどの地域での人口増加率が高い。1975〜80年は東京大都市圏の範囲が拡大し、都心部から50キロメートル程度の範囲にニュータウンが多く建設されている。この地域の人口増加率が高いクが該当。現在は東京圏への人口の集中の勢いはやや治まり、全体として人口増加率が高くない。ただし、東京都心部への人口回帰がみられ、この地域の人口増加率が高い。カが現在となる。

 

[17] ④ ①;「公共交通」ではなく「自家用車」。

②;住宅地内部では日用雑貨や生鮮食料品などの最寄り品。高級衣料品や宝飾品などの買い回り品は都心部。

③;ロンドンのドックランズなどで典型的にみられるが、日本でも(ウォーターフロント開発。横浜のみなとみらいなど)。再開発によって近代的な街区に再生し、広い地域から観光客なども集めている。旧来の労働者のための都市ではない。

 

[18] ④ ローマはパリと同様に、歴史的な街区が保存され、観光客を集めている。

 

[19] ④ 夏は南西風。降水虜も西部で多い。

 

[20] ③ ①;ミャンマーは長く軍事政権の支配化にあり、輸出加工区の設置はみられない。

②;タイは米の輸出が多い国である。「自給的」というより「商業的」というべきだろう。

④;ベトナムの人口最大都市は、Cのメコン川のデルタに位置するホーチミン。

 

[21] ③ 近年東南アジアで生産が拡大している農産物は油ヤシ(パーム油)。バイオエタノールの原料となる。

 

[22] ④ ①;ミャンマーはイギリスによって植民地支配されていた。

③;経済的な実権を握るのは主に中国系。マレー系の経済的地位は低い。

④;フィリピンの公用語は英語とビリピノ語(伝統的な言語)。

 

[23] ④ 新しい傾向の問題と思います。21世紀の世界経済における日本の地位の低下が取り上げられている。中国に注目すれば、Xが現在、Yが過去ということがわかる。日本の地位が低下し、ASEAN経済が発展してきている。

 

[24] ② 1人当たりGNIは直接覚えておくべき。マレーシアの値は約7000ドル。なお、ブルネイは天然ガスを産し、さらに人口規模も小さいため、1人当たりGNIは高い。

 

[25] ① いくら何でも難し過ぎるんじゃないか!?①のキプロスで対立しているのは、ギリシャ系住民(キリスト教徒)とトルコ系住民(イスラム教徒)。

 

[26] ① ラオスとマリ!?そもそも国名を知っているかっていうところがポイントなんだが。女性の就学率と1人当たりGNIは比例するので、②がアメリカ合衆国となる。残った3つは難しいが、サウジアラビアは比較的1人当たりGNIが高く(つまり就学率は高い)、イスラム国なので(労働力率は低い)、①が該当すると考えていいだろう。ラオスとマリはいずれも経済レベルの低い国だが、東南アジアで米作地域のラオスは女性の労働力率が高く(農業労働力)③に該当。残った④がマリ。マリは西アジアの乾燥地域に位置する黒人イスラム国家。

 

[27] ⑤ 人口密度が高いことからアが南アジア(インドなど)。イとウは平均寿命でみるのがいいだろう。衛生環境が悪く、内戦なども多いサハラ以南のアフリカがイ。

 

[28] ④ コートジボワールはカカオモノカルチャー国。商品作物を輸出し、自給作物を輸入する。①がアラブ首長国連邦、②がパキスタン、③がフランス。

 

[29] ④ ドックランズ再開発はオフィスビル、マンション、レジャー施設など。工場ではない。都心に工場が新設されることはない。

 

[30] ③ 12月の降水量が多い③が日本海側の豪雪地帯に位置する小浜市。12月の平均気温が低い①は高所に位置する飯田市。②と④の判定だが、感覚的に解いてしまっていいと思う。太平洋側でやや温暖、降雪も少ない横浜市が④となり、長浜市はやや降雪も多い。③が該当。

 

[31] ③ 乗り換え駅は米原になるだろう。

 

[32] ② ◎で示されるのが市役所。移転はしていない。郊外でもないだろう。

 

[33] ④ Aがイ。正面に寺院がみえる。Bがウ。観光客を集めるようなアーケードが。「大手門通り」の文字も。

 

[34] ② 全国だけみればいいだろう。日本の主産業は自動車など機械。一方、繊維工業のような軽工業は衰退している。

 

[35] ① 全国における順位を覚えておいていいと思う。中国、韓国・朝鮮、ブラジルの順。また「主に製造業に従事する」のもブラジル人の特徴。日系人の出稼ぎ労働力。