2006年度地理B本試験[第2問]解説
2006年地理B本試験[第2問]
問1
[講評]小地形の名称を問う問題。今までのセンター試験とくに本試験にはまず見られなかったものでちょっとビックリ。しかし逆にいえば追試験ではこのネタは出題されていないことはなかったわけで、その辺りをキチンと勉強しておけばクリアできた問題だと思う。
[解法]「函館山」がどんな地形かを問うているのだから、ある程度選択肢はしぼれるんじゃないかなぁ。だっていくらなんでも「湖」はないでしょ(笑)。あるいは「谷」にもなっていない。だから①とか③っていうのは全くの見当外れってことになるよね。
正解は「陸繋島」。文字通り「陸とつながった島」の意味。陸とつながっているんなら、島じゃないやん!?ってツッコミ入れる人もいるよね。そう、全然島なんかじゃない。島だったのははるか昔の話。そもそもは陸地にほど近いところに島が浮いていたわけだ。しかし陸と島の間の海がおそらく浅かったんだろうね、そこに土砂が運ばれ堆積し、いつしか陸続きとなってしまった。このようにして形成された半島の先端部のかつて島だった部分を陸繋島とよび、陸地と島をジョイントする役割を演じた砂の堆積地形を「陸と島をつなげた砂州」ということで陸繋砂州という。あ、言い忘れたけれど、このように浅い海に土砂がたまって陸地化し、あたまに陸から突き出た帯状の地形を砂州といいます。この砂州っていう言い方も知っておいてね。
陸繋島の典型的な例としてはこの函館の他に江ノ島があるんだがこちらの方が有名かな。神奈川県の江ノ島は独立した島ではなくて、砂州によって本土とつながれているのだ。
選択肢①のおぼれ谷とは、河川などにより侵食された谷が沈降し形成された深い入り江のこと。これが連続するとリアス式海岸となる。
選択肢②の砂嘴というのは、砂州の発展パターンで、砂州が直線状に海に突き出した砂の堆積物であるのに対し、砂嘴はこれがカーブしたもの。百聞は一見に如かず、地図がある人は北海道を開いてください。東部の知床半島と根室の間に野付崎という地形がある。これが砂嘴の典型例で、たしかに弓なりにカーブした砂の堆積地形でしょ?おそらくこの狭い海域について北から南へ向かって小さな流れ(沿岸流)があり、それによって土砂が運ばれるうちにこういった地形になったんだろうね。
選択肢③の潟湖というのは、湖の一種。もともと湾や入り江だった部分が、砂の堆積地形(砂州、砂嘴、沿岸州(注))などによって海から切り離されて形成された湖。北海道のサロマ湖などが代表例。
(注)砂州や砂嘴と類似した地形。砂州や砂嘴が陸地から連続した砂の堆積物から成り立っているのに対し、沿岸州は陸地から分離した一つの「島」のようになった堆積地形。
[関連問題]正直言ってちょっとビックリした。このような小地形の名称を問うような問題がかつてあっただろうか?ほとんど記憶にない。
ただし、伏線が全くなかったわけではなく、ぜひとも注目して欲しい問題が03B追第5問問3選択肢④。「ニッ亀島に向かって、陸地から三角州が伸びている」とあるが、「三角州」は誤りで「砂州」に改めること。三角州はあくまで河川の河口に形成されるもので、このように河川が関係なく、海に突き出したような形のものは砂州である。同じ土砂の堆積地形とはいえ、これが形成される場所によってはっきりと種類に差が出るのだ。ちなみにこの砂州がもうちょっと伸びて二ッ亀島につながってしまえば、この部分は「陸繋砂州」になり、二ッ亀島は「陸繋島」となる。この問題を通じ、砂州がどういうものなのかを知っておくことが、本問攻略のカギとなっただろう。
また、陸繋島という言葉は全く出てこないのだが、非常に分かりやすい例があるので紹介しておく。00B追第4問図1参照。「権現鼻」のある部分、「田浦」のある部分、「古江」のある部分はいずれも陸繋島である。またこれらをつないでいる部分は陸繋砂州である。図2をみるとさらにわかりやすいだろう。それぞれの陸繋島の間は細く低い地形で結ばれているが、これはまさに砂の堆積によって形成された地形とみられる。
潟湖については90本第1問図2地図アにはっきりと描かれている。「浜ヶ池」とあるが、これはかつては大きく湾入した入り江だったと思われる。それが砂の堆積物すなわち砂州によって海と切り離され、現在は湖となっている。なお、「浜ヶ池」と書かれている左側のに水田化されている低地があるが、ここもかつては水面だったのではないか。入り江が海と切り離され池となった後に、土砂がこの部分に流入するなどして陸地となってしまったのではないかと想像できる(あるいは人工的に干拓したのかもしれないが)。
さらに問5の写真1からも潟湖の様子が非常にわかりやすくとらえられる。
さらに03B追第5問問4にみられる「加茂湖」も潟湖である。この部分はかつては海と連続し、深い入り江となっていたはず。それが次第に外海との境界付近に砂が堆積して砂州が発達、現在はほぼ区切られてしまい、湖となっている。砂州の上には「湊」などの集落も立地している。写真1もわかりやすい。左手が外海の日本海、右手が加茂湖。中央部の手前から奥にかけて細長い地形が横たわっているが、これが砂州で多くの家屋が並んでいる。
また言葉だけだが97B追第5問問1選択肢②にも潟湖は登場している(というか誤文なので潟湖は図中にはないのだが)。
溺れ谷についても分かりやすい例がある。
95本第2問参照。まずリード文。「リアス式海岸は、河川によってつくられた多くの谷に海水が進入して[9]ができ、出入りの多い海岸になったものである」と述べられている。問4より[9]には「おぼれ谷」と入るのだが、これこそまさにリアス式海岸とおぼれ谷の関係を上手に説明した文である。さらに図2参照。海岸線全体が「リアス式海岸」であり、この図の中にいくつか描かれている一つ一つの入り江が「おぼれ谷」である。陸地が沈降して形成された。
さらに99A追第2問図1参照。スペイン北西部のリアス式海岸だが、これにもやはりいくつかの深い入り江すなわち「おぼれ谷」がみられる。
[今後の学習]小地形の名称を問う問題は非常に珍しいと思う。しかしどうかな?だからといって特に難度が高い知識が問われているような気もしない。特別に対策を練って勉強するべき部分でもなく、過去問を通じて自然と頭の中に入ってくるもののみチェックしておけばいいだろう。
問2
[講評]地形断面図。この手の問題は決して珍しくないが、しかし今回は第1問問3や第3問問2でも土地の高低を問う問題が出題されており、そのあまりの多さに驚かされる。とはいえ、問題自体は等高線も読み取りやすいし、とくに難しいものではない。
[解法]こういった問題は最高峰に目をつければいい。D-E間で最も標高の高い地点はどこか。等高線を読み取り、函館山の標高が最も高いとみていいと思う。この地点は、D-Eの中間点よりややD側に寄ったところにある。この時点で、最高点が明らかにEに寄っている①、Dの側に極端に寄りすぎの③は消える。
あとは②と④にしぼって細かいところまで観察すればいい。ここで注目するべきは④にみられる最高峰のやや東に連続するもう一つの「山頂」。図1をみればこの凸地がはっきりと確認できる。「八幡宮」という文字がみられるやや北側の針葉樹林の記号、そこを通過しているやや太い等高線(計曲線という)に注目。ここに明からに一つ高所があるのだが、これが④におけるもう一つの「山頂」であろう。なお、この計曲線は200mのものであり、横の標高を表す目盛と比べ合わせても整合している。
[関連問題]地形図で断面図を問うものはたくさんある。
本問と最も近い雰囲気を持っているものは、01B追第3問問1。グランドキャニオンの断面図だが、これは最低地点のコロラド川の流れを探す。
他には、04B本第5問問5、03B本第1問問2、97B追第4問問5など。
地形図ではないが、大陸の断面図問題は、05B本第3問問2、04B追第2問問1、02B本第3問問1、96追第7問問2など。
[今後の学習]とにかくこういった問題を解くコツというのは、最も特徴的な地形の位置を割り出し、それが断面図上のどの位置に表されているのかを考えること。本問の場合はもちろん函館山。これに注目していけば、解答はさほど難しくないだろう。
結局のところ「地形図は立体視」なのである。普段から問題を解く際に、土地の高低を意識しながら地形図をとらえていく修練が必要になるだろう。
問3
[講評]一部に地図記号も問われていたりして、ちょっとややこしいかな。
[解法]「天然の良港」という部分が引っかかるんだな、これが。図をみてみると「住吉町」という文字があるちょっと上に港らしき施設がある。港の地図記号が描かれているわけではないが、岸壁や桟橋(さんばし)のようなものがあり、船がここに着けられるようになっていると想像できよう。さあ、これが果たして「天然」のものなのだろうか。周囲は垂直の壁(海との境に点々がみえないだろうか。これは垂直の壁を表すもの)で囲まれ、直線状となる海岸線とも合わせて、これが例えばコンクリートで固められた人工的な施設であることが十分に推測できる。またそもそもこの一帯は大森浜すなわち「浜」なのだ。砂浜海岸ならば遠浅となっていることだろう。そういったところが「天然の良港」となりえるか。天然の良港となるためには、十分な水深が必要。リアス式海岸のような山地が海に迫ったような地形でこそ、天然の良港として利用しやすいものの、こういった砂浜海岸ではそれも不可能。以上より③が正解。ちなみに、たしかに函館山の南岸は「急崖」ではあるのだが(これは海岸付近の描かれ方を確認。海岸線は「岩石海岸」であり、その背後には「岩の崖(斜面)」の記号が連続している。立待岬や大鼻岬など)、残念ながらこちらにはそもそも港らしきものすらない。
選択肢①②④については検討の必要もないが、一応確認を。
①地図記号が出題されている。これはちょっと戸惑うね。しかし一応過去に出題例があるので決して無理難題というわけではない。03B追第5問問4選択肢④参照。ここでは灯台と油田が混同されている。過去問をチェックしておけば何とか判別可能。
②これも地図記号。工場ぐらい知っているかなぁ?北部の浅野町付近にいくつか工場を示す「歯車」の記号がみられる。
④これは問題ないでしょ。そもそも(問1でも取り上げられているが)この市街地が広がる地形は陸繋砂州であり、そんなに標高が高いわけがない。「標高100m」どころかかなりの低地だよ。ちなみに100mの等高線(太い線すなわち計曲線となっている)は分かりやすいところでいえば、「船見町」という文字のやや下のラインである。
[関連問題]選択肢①について。上でも挙げているが、03B追第5問問4選択肢④参照。灯台の地図記号が登場している。
選択肢②について。工場の存在が地形図問題で取り上げられた例を紹介しておこう。05B本第5問問4選択肢④参照。工場の地図記号も多くみられるが、それより「本田技研」「住友電装」のような具体的な企業名が挙げられているのでさほど記号にこだわらなくてもいいだろう。
00A本第2問問3選択肢②参照。「工業団地」とあるが、確かに南東に工場の地図記号はみられるものの決して「団地」というほどのものではない。
04B追第5問問7選択肢②参照。「三井金属」の工場がある(ここにみられる地図記号は「発電所・変電所」だが)。
05B追第5問問4選択肢②参照。「よこて」駅の南に工場がみられた。
選択肢③について。97B追第4問問1選択肢②参照。人工的な港湾である。
[今後の学習]ちょっと地図記号が登場しちゃってるんで、これをどうしたもんかなと考え込んでしまう。もちろん余裕があったら覚えてほしいんだが、どうかな?特別に対策する必要はないような気もするんだが。
それよりもきちんと文章を読んで、「天然の良港」という言葉に気付くかどうか。過去問でも登場しているし、特に難しいものではないと思う。
問4
[講評]ちょっと時間はかかるかもしれないんだが、問題文を読んで素直に考えていけばいいんじゃない?でもこの「素直」っていうのがクセモノなのだ。素直に考えるためには、物の裏の裏まで推し量れる本当の意味での洞察力が必要。逆に素直に考えることができないっていうのは、別に君が考え過ぎとか、ひねくれ者とかそういうことではなく、思考が単純すぎるから。深い考え方ができる人間だからそこ「素直」に考えることができるのだと思う。
[解法]「青函連絡船の廃止」とあるので急激に数値を減じているPを「船舶」とみて間違いないだろう。逆に今まで船舶によって訪れていた人々が「青函トンネルの開通」によって列車を利用して函館にやってくるようになったと考え、最も数値が大きいRが列車とする。伸び率は高いものの、Rに比べれば人数の少ないQが航空機。これはもう勘になってしまうのだが、その地域全体の拠点空港ならいざ知らず(北海道なら国際便も就航している巨大な千歳空港)、函館のような小都市における空港にそれほどの旅客輸送能力があるだろうか。発着する航空機便数も少ないだろうし、これを利用する人も限られていると思う。そもそもこの図中に空港なんてあるかい?もしかしたら函館の市街地からもかなり離れているかもしれないんだし、航空機が函館観光の最重要な交通手段とは思えない。もちろんこの辺りは、常識的なセンスを持って解くしかないんだが、それでも何とか想像できると思う。そもそもの人数も少なく、伸び率は高いもののやはり列車に比べれば人数の少ないQを航空機と判断して矛盾はないと思う。
[関連問題]類似しているのは03B追第5問問1の佐渡島の問題。地域調査である点、交通手段を取り上げた点、そして何の知識も必要としない思考問題である点などが似ている。同じ人が作ったのかな?
[今後の学習]別に何もないんやけどね(笑)。落ち着いてその場で考えるだけだよ。ただし、特にこの問題の場合は問題文をしっかり読むことが大事になっているんだが、それに加えある程度の常識的なセンスも必要になってくる。まさにできる人にはできるけど、できない人にはチンプンカンプンなんだろうね。そんな人は少数派だと思うけど。ま、でも仕方ないやん。人とか違う貴重なセンスを持っているってことだよ。個性的であるということはいいことだ!
問5
[講評]この問題はおもしろいね。小学生の問題みたい(笑)。でも意外と焦って間違ったりするんだよ。注意注意!
[解法]最も分かりやすいのは「ホタテガイ=内湾」かな。湾に面した市町村で明らかに生産が多いのはZだね。これがホタテガイ。
あとは「スルメイカ=南」で判定すればいい。北の方で少なく、主に南でのみみられるものを探せばいい。これはYでしょう。
残ったXがスケトウダラになるんだが「スケトウダラ=外洋」というのはどうだろう?北部南部と問わず全体的にどこの港でも獲れるようで、こういったところに大型漁船があって外洋まで漁に出るのだろう。
焦ると見落としがあったりして、ミスしてしまうかもしれないが、落ち着いて考えれば、絶対に解答にたどりつくと思うよ。確実に!
[関連問題]図や文章を参考にして、その場で考える問題って結構多いんだよね。その代表的なものとして、00B追第4問問4があるんだが、参照してみよう。本問とちょっと似た雰囲気があるようにも思う。図を正しく読み取ることが重要。
日本の魚種を問う問題としては、02B本第5問問4がある。寒海魚で、国内ではとくに北海道で漁獲が多い魚種としてタラ(スケトウダラ)を知っておいてもいいかもしれない。
[今後の学習]とにかく焦らないように。それだけだよ(笑)。
問6
[講評]これも意外な難問。ロシアという国について誤ったイメージを持っていると混乱する。ロシアは発展途上国に過ぎないぞ!その辺りを誤解しないように。
[解法]ロシアについて「大国」というイメージを持っている人はいないかな?ソ連時代にはそういわれたこともあったけれど(それにしたってそれは「見せかけ」だっかけどね)、少なくとも今はそんなことはない。言い方は悪いがむしろ「遅れた国」とみていいと思う。
国を判断する場合に最も重要視する指標は「1人当たりGNI」。例えば1人当たりGNIが20000$/人を超えると一般的には先進国とカテゴライズされ、米国や日本はもちろん、ヨーロッパの主要国やカナダ、オーストラリアなどがこれに含まれる。ではロシアの1人当たりGNIはどれくらい?何と、たった2000$/人に過ぎない。日本からみれば20分の1に近い低さ。タイと同じレベルで、マレーシアより低い。決して工業で世界をリードできる立場にないことはわかるだろう。
このことを頭にいれておけば、自ずと正解(つまり誤文)は一つにしぼられる。もちろん②が該当。ロシアのような発展途上国が「最先端の航空機開発」を行っているわけがない。
また、別解もあるので紹介しておこう。こちらは「ロシアでどんな工業がなされているか」ではなく「航空機工業はどこの国でなされているか」という観点。「航空機工業は米国とフランスのみ」というセオリーを必ず知っておこう。太平洋岸のシアトルやサンベルトのロサンゼルスなどで航空機工業が発達している米国は世界最大の航空機生産国である。またヨーロッパでもフランスは南部のツールーズにEUの共同組立工場があり、やはり生産が多い。航空機工業はこれら2つの国だけに集中し、他の国ではほとんど製造されておらず、もちろん日本も航空機生産国ではない。このことを考え、日本とロシアで航空機工業がさかんであるように述べている②を誤りとすることができる。
[関連問題]ロシアについて。
98B追第1問問2参照。旧ソ連時代つまり社会主義の計画経済化の状況が問われている。たしかに重工業の盛んな「大国」ではあったのだが、それは国民生活を犠牲にした上に成り立っていたわけで、決して「近代国家」とは言いにくい状況。
03B追第2問問4参照。ロシアについて「コンピュータソフトウェア産業の発展」とあるが、もちろんこんな事実はない。ロシアは経済レベルが低い発展途上国に過ぎないのだ。
05A本第3問問5参照。日本と、韓国・中国・ロシアとの姉妹都市。数は多くないが、位置的に関係の深い東日本の都市にロシアの都市と姉妹都市の提携を結ぶところがある。
01B追第1問問7選択肢④参照。ロシアでハイテク産業が発達しているだろうか。そして外国にそれらの企業が進出するだろうか。賃金水準の低いロシアが外国に工場を持つことにメリットはあるのだろうか。
05B追第3問問6参照。ロシアの輸出品目が取り上げられている。
[今後の学習]まずはロシアについての正しいイメージ付けだろう。誤ったイメージをどうしても持ちやすい国なので、その辺りだけを修正しておいてほしい。統計資料をみて、1人当たりGNIの低さ、貿易額の小ささなど確認すれば、この国が決して「進んだ国」ではないことがわかる。
ちょっと話は飛ぶけれど、受験勉強において最も障害になるのがこの「誤ったイメージ」というもの。しばしばいうことなんだけれど、高校時代に地理が得意だったものに限って浪人してからセンター地理の点数が伸びないし、そもそもセンター地理の勉強が苦痛になる。高校時代には、ロシアはメジャーな国であるように扱われていたからもしれない。でも実際は違うんだよ。せいぜいタイと同じぐらいの経済レベルしか持たない国だし、輸出品目も一次産品が多い。めちゃめちゃ発展途上国に過ぎないではないか!
ただし人間心理というものは微妙なもので、一回身についてしまった偏見というものはなかなか取れない。保守的な思考にしがみつこうとして、革新的なものは受け入れられないのだ。色がついた状態ではなく、まっさらな状態でセンター地理の勉強をしてほしい。そしてそこで得た知識や考え方を君の全てにしてほしい。余計なものがたくさん身についてしまった状態では、それらを全て白紙に戻すという作業が余計にかかってしまうのだ。素人こそ楽しく、効率的に勉強できる。それがセンター地理なのだということを知っておいてください。