2008年度地理B本試験[第4問]解説

2008年度地理B本試験[第4問]問1

[講評] 本日(笑)三つ目の火山ネタ。たしかに火山ってセンターで問われる形式が決まっていて出題しやすいのはわかるけど、ちょっと使い過ぎじゃない?

ま、それはそれとして、火山を含む選択肢を簡単に切れるからといって簡単に考えていると実は危うい。他の選択肢は決して甘くないぞ。心して掛かれ!

[解法] それぞれの選択肢を検討していく。

真っ先に消せるのは4。火山の分布については「南アジアに火山はない」という鉄板のセオリーがある。Dの島(とりあえずスリランカ)で火山活動が活発なわけはない。

さらにわかりやすいのは3。土壌の名称はたいがい毎年出題されているからね、絶対に知っておかなければいけない。インド半島(デカン高原という場所ですが)に分布する土壌は「レグール土」であり、色も玄武岩が風化しているため「黒色」である。なおテラロッサは地中海沿岸に分布する石灰岩の風化土壌。

残ったのが1と2。この2つが切りにくいんだわ。3のようにはっきりとした名詞で誤りを指摘できるわけでもなく、4のようにセオリーが含まれているわけでもない。ここはAの山脈つまりヒマラヤ山脈について、その性質を考えてみよう。

ヒマラヤ山脈は、アルプス・ヒマラヤ造山帯に含まれる新期造山帯である。世界最高峰エベレストを含む山脈であるなど、極めて標高が高いことで名高い。しかしその成立年代は比較的新しく、ユーラシア大陸へとインド半島が衝突するエネルギーによって生まれたものである。プレートテクトニクス理論に従って考えるならば、大陸プレートであるユーラシアプレートに、同じく大陸プレートであるインド・オーストラリアプレートが南側からぶつかり、巨大な褶曲山脈(つまりヒマラヤ山脈)を生じさせたということ。

ここで考えてほしい。プレートの衝突と褶曲山脈の形成はわかった。しかしここで問題となるのは、このプレートの動きが現在も継続されているものかどうかということだ。もし継続されているならば、現在でもその衝突力によりヒマラヤ山脈(とその周辺の山脈や高原)は少しずつではあるが、標高が上がり続けている。逆に止まっているならば、ヒマラヤ山脈の成長もストップし、侵食による標高が低下しているかもしれない。さぁ、果たしてどちらだろうか。

例えば、同じようなプレートの動きとして日本近海の様子を考えてみるといい。日本の東北地方の太平洋岸に沿った海域には南北に海溝が走っている。これは海洋プレートである太平洋プレートが、北日本を含む大陸プレートの北アメリカプレートの下にもぐりこむことによって形成されるものである(*)。この海溝に沿って、地震がひんぱんに発生していることは誰でも知っていることだろう。プレートは常に動いているものなのだ。

このことを考えれば、プレートのぶつかり合う力によって生じているヒマラヤ山脈が現在でも少しずつ成長していることか容易に想像できると思う。「激しい侵食作用」は不明だが「標高が徐々に低下」はありえないのではないか。よって残った2を正解とする。

なお、B川は「ガンジス川」であり、インド北部に巨大な沖積平野を形成している。河口付近のインド東部からバングラデシュにかけての範囲には巨大な三角州がみられ、これもこの河川のはたらきによってつくられたものである。ガンジス川が河口付近に三角州を有していること、バングラデシュが広大な三角州の上に国土が位置することはいずれも過去問で出題されている。

(*)海洋プレートと大陸プレートがぶつかっている境界には「海溝」が形成され、大陸プレート同士がぶつかっている境界には「褶曲山脈」が形成されている。

[学習対策] 実はちょっと手強い問題なんだよね。「大地形」ジャンルの問題って「気候」や「農業」などに比べて難易度が高かったりするんだが、本問はその典型例ともいえる。やっぱりここは過去の出題例を研究するべきだろう。

2008年度地理B本試験[第4問]問2

 

[講評] 気候に関する問題であるが、ちょっと珍しい形式だと思う。普通は気候を問う問題といえば、グラフを用いたものが一般的なのだが、本問については文章の形で問われている。それぞれの言い回しの微妙なニュアンス、具体的に示された数値などに注意して解いてみよう。

3つの都市については、カラチは登場回数も多く、必ずその気候パターンを知っておかなければいけないところである。カトマンズも一応登場しているし、コルカタもバングラデシュの気候を想像すれば十分に推測可能な都市であるので、決して難易度は高くないと思う。日本の気候パターンを想像しながら解けば、より確実に正解に達することができる。必ずゲットしよう!

[解法] 気候を文章で説明している。新傾向である。

カラチが最重要。南アジアは「西で少雨、東で多雨」が基本パターンであり、西部のパキスタンは乾燥国である。例えばパキスタンを流れるインダス川も外来河川である(*)。このことからパキスタンの都市であるカラチについては、降水量が少ないことがキーワードとなっている選択肢を探したらいい。

ここで注目はウ。「年降水量が200mmより少ない」とある。日本における平均的な年降水量はおおよそ1500mmである。200mmなら1カ月で降る降水量である。それよりも年降水量が少ないというのだから、これはよほどの少雨気候である。ウがカラチとみて問題ないだろう。

アとイの判定。ともに「雨季に年降水量の約4分の3の雨が降る」ことは共通しているため、この部分はヒントとはならない。キーワードはアの「1年を通して高温」と「サイクロン」、イの「10℃」「24℃」という数字、そして「1年を通して温暖」という言葉である。

おもしろいなと思うのは、同じ「1年を通して」であってもアでは「高温」でイでは「温暖」となっている点。どっちが「暑い」表現だろう?もちろん「高温」の方が暑くて、「温暖」っていうのはそうでもないって感じだよね。図を参照し、より高緯度にあり、山脈に接することから標高も高いと思われるカトマンズと、より低緯度にあり、低地に位置するとみられるコルカタ。どちからがより「暑い」かは一目瞭然でしょう。アがコルカタ、イがカトマンズである。

さらに検証。コルカタはベンガル湾に面し、こういった土地では熱帯低気圧のサイクロンの襲来が十分懸念される。アの「サイクロン」も妥当。

イについては具体的な気温が気になる。「最寒月平均気温10℃」「最暖月平均気温24℃」とはどれくらいの暖かさ(あるいは寒さ)なのだろうか。日本と対比してみよう。気候判定問題は常に日本の気候の様子を頭に入れておき、それと対比しながら考えるのが基本。東京における最寒月平均気温は約5℃であり、最暖月平均気温は25℃をやや上回る程度。イの地点において考えられる年間平均気温は、10℃と24℃の間を取って「17℃」、東京ならば「15℃」である。どうだろうか、イの都市は東京とさほど変わらず、決して暑いとは言えないような気温を示しているとみていいんじゃないか。ちなみに、那覇(沖縄)では最寒月平均気温が約15℃、最暖月平均気温が約25℃なので、年間平均気温は20℃程度となる。イは沖縄よりは寒いのだ。

こうして考えてみると、東京より低緯度には位置するものの、標高が高い場所に位置するカトマンズはその分だけやや気温が下がり、東京とそう変わらない暖かさや寒さがみられるということになり、これは十分に納得できるだろう。逆に低緯度で低地のコルカタが東京と同じような気温だったらおかしいよね。やはりアがコルカタ、イがカトマンズなのである。

(*)外来河川とは乾燥地域を流れる川のこと。世界4大文明の河川はすべてこれに該当する。中国文明の黄河、インダス文明のインダス川、メソポタミア文明(イラク)のチグリス・ユーフラテス川、エジプト文明のナイル川。

[学習対策] 気温を問うという意味ではオーソドックスな問題であり、とくにパキスタンの都市はしばしば問われるので、絶対に知っておこう。

さらに「10℃」や「24℃」など具体的な数値が示されていることにより、日本との気候の対比が容易な問題でもある。全ての気候判定問題は、日本の気候パターンを基準として考えるべきであり、本問についてもその大原則が守れている人は確実に正解できたと思う。

とにかく、グラフではなく文章で気候を問うという形式において目新しい傾向の問題であり、注意が必要なのだが、それでも内容的にはさほど難しいことを聞いているわけでもないのだから、絶対にゲットしてほしい。

2008年度地理B本試験[第4問]問3

[講評] ずいぶんベタベタな問題だと思う。結構ありがちな問題なんで、しっかり解かないといけないね。

[解法] まず円積図であることを確認。円積図とは図形表現図の一種で、円の面積の大小によって量(実数)の多いことや少ないことを表す。ここでは「%」で表されてはいるが、実際には実数である。「(A地域の生産量)÷(全体の生産量)」や「(B地域の生産量)÷(全体の生産量)」というように、分母は全体の生産量で共通しているので、単純に地域ごとの生産量のみを考慮すればいい。っていうか、ここは難しく考えなくていいっていうことね。わけわからん人は、この段落丸ごと飛ばしてください(笑)。

さて、実際に問題を解いていこう。どれから考えてもいいんだが、最もわかりやすいところで綿花から行きましょうか。綿花はしばしば乾燥地域において灌漑されることによって栽培される。例えば乾燥国パキスタンも世界的な綿花生産国であるが、インダス川など利用して灌漑農業が営まれているのだ。逆に雨が多い地域では栽培されにくいこともぜひ知っておこう。収穫時期に雨が降ると、せっかく咲いた綿の花がつぶれてしまうのだ。温暖であり自然環境に恵まれた日本において、なぜか綿花が栽培されにくいのは多雨(とくに秋の降水量が多い)ことが原因。

というわけで、どちらかといえば雨の少ないところでの生産量が多いのが綿花と考え、選択肢をカとクにしぼる。インドを含む南アジアの降水分布は「東で多雨、西で少雨」であり、東部地域でもさかんに栽培されている(バングラデシュに接する州など)キが綿花であるとは考えにくい。

カとクについては、少雨地域であるインド西部が主生産地であるという共通項があるわけだが、しかし、大きな違いがある。それはインド半島南部である。

クについてはインド半島南部ではほとんど栽培されていないようだが、カはむしろ主生産地となっている。この地域はどんなところだろうか。高原状の地形(デカン高原)となっており、「レグール土」という特殊な土壌が分布している地域ではないか!

レグール土については、問1でも取り上げられており、君たちも知っているだろう。もちろん綿花の栽培に適した土壌である。「インド半島=レグール土=綿花」と結びつけて、カを「綿花」とする。

残ったキとクであるが、これは米と小麦について、農産物としての栽培条件を考えればいい。米は水田に水を引く必要があるため、原則として多雨地域でのみ栽培が可能(その目安は年降水量1000mm以上)である。1000mmっていうのは結構な降水量だよ。インド西部のような少雨地域でさかんに栽培されるものとも思えず、バングラデシュに接するインド東部地域で円が大きく描かれているキが「米」に該当する。

残ったクが小麦。北部からパキスタンにかけての少雨地域が主な栽培地域である。なお、問1の図1を参照してみよう。Bのガンジス川に沿う一帯には平野が形成されているが、インド最大の農業地域となっている。この河川の下流側では主に米が栽培されているのに対し、上流側では主に小麦が栽培されている。

[学習対策] 上でも指摘しているけれど、問1の選択肢3と本問における綿花の栽培がネタとしてかぶっているんだよね。それだけこの「レグール土」のネタが熱いってことなんだろうけれど、ズバリこれはラッキーチャンスだよ。センター地理ってそもそも結構ネタ切れ感があるんで(笑)、このように同じ年度の同じ大問で同じような問題が出題されることがある。やっぱりそれを見のがしてはいかんね。

さらにいえばやはり問1の選択肢2なんだが、ガンジス川についての説明もおいしい。

2008年度地理B本試験[第4問]問4

[講評] 06年07年とバンガロールの話題が2年連続で出題されていたわけで、これで3年連続。センター地理って同じネタが何年も連続して出題される「フィーバー大当たり」がしばしばみられるけれど、「インドのシリコンバレー」バンガロールはその一つってことだわね。

問題そのものはバンガロールがわかったからといって解けるわけじゃないけれど、とりあえず一般常識の範囲で何とかなるんじゃないかなとも思います。難しくはないでしょ。

[解法] まず最初に選択肢4に注目しよう。インド南部の都市バンガロールは「インドのシリコンバレー」と呼ばれ、近年ハイテク産業の集積が著しい。コンピュータソフト開発の分野においては、インドは米国に次ぐ世界第2位の地位を確立している。よってこの選択肢は真っ先に正文と判定し、つまり解答候補から除外する。

さぁ、正解は残りの3つの中にある。じっくり検討していこう。

ここで気になるのは選択肢2。「イギリスからの独立直後」というのは比較的古い時代のはずである。このような時期に早くも「電気機械工業が発展した」なんていうことがあるのだろうか。しかも「輸出指向型の工業化」ともある。現在ですらインドの主要輸出品目はダイヤモンドであり(問5参照)、機械類ではない。この時期のインドの主要産業が電気機械工業であるはずがないと思う。

以上より2が誤文でこれが正解。他の選択肢は不問。

ちなみに、選択肢3の「1960年代後半ごろには」という部分が誤っているんじゃないかと疑った人もいたかもしれないけれど、それはあり得ないから注意してね。センター地理のレベルでは、そこまで細かい年号や年代が問題となることはないのです。そりゃ、考え過ぎっていうか、センター試験っていうものを知らないってことだよ(笑)。

[学習対策] 選択肢2が誤っていることさえ指摘すればそれでいい問題ではあるが、せっかくなので他の選択肢についても考察していこう。

1 インドは18世紀から第二次世界大戦時までの長い間、イギリスの植民地支配下に置かれた。伝統的に綿花生産とそれを利用した綿工業が発達していた国ではあったが、イギリスに支配されていた時代にも綿や綿製品はインドを代表する産物であった。それに加え、20世紀初頭には、民族資本のタタ財閥による製鉄所が建設され、鉄鋼業もインドを代表する産業の一つとなった。

3 インドは一応社会主義の国である。でも、そんなことは知らなくていいんじゃないかな。「鉄鋼生産」の停滞については、鉄鋼(粗鋼)生産統計においてインドが上位に入っていないことを統計表によって確認しておいたらいいんじゃない?

4 これは本当に最重要。「インド=コンピュータソフト」であることをしっかり印象付けておこう。英語を準公用語とし、米国系の企業進出がさかんなこともあって、インドは米国に次ぐコンピュータソフト開発のさかんな国となっている。その中心となっているのはインド半島南部の高原都市バンガロールであり「インドのシリコンバレー」と称されているが、デリーやムンバイなど他の大都市でもコンピュータ産業は発達しつつある。

さらに選択肢2の「輸出指向型」工業について。ちょっと詳しい話になるかもしれないので、興味ある人は読んでください。

発展途上国において工業化が進み、だんだんと先進国に近付いていく過程には3つの段階がある。最初の段階は「製品輸入国」。国内で工業が発達していないため、ほとんど全ての工業製品を輸入に依存する段階。ただしこれでは赤字ばかりがかさむことになる。2番目の段階が「輸入代替型工業国」。それまで輸入に頼っていた工業製品について、せめて簡単なものだけでも国内で生産し始める段階。輸入する代わりに国内でまかなうってこと。さらに3番目(そして最後の段階)が「輸出指向型工業国」の段階。国内で消費(販売)される以上の製品を作り出すことが可能となり、いよいよ工業製品の輸出国に転換する。発展途上国から先進国へと進化する過程。

ちょっと変なたとえかもしれないけれど、製品輸入国は「まだまだ子供だね」っていう感じ。輸入代替型工業国は「だんだん大人っぽくなってきたね」、輸出指向型工業国は「もうすっかり大人になっちゃって」っていう感じかな(笑)。

2008年度地理B本試験[第4問]問5

[講評] ベーシックな統計問題。3カ国の貿易を問うている。うち2カ国は過去に出題例があり、残る1カ国もメジャーな国であり、予想は十分可能だった。必ずゲットしてくれ!

[解法] インド、スリランカ、パキスタンという比較的メジャーな国についての貿易統計が問われている。

Pはインド。「ダイヤモンド」を必須のものとして押さえておこう。なお、このダイヤモンドは原石ではなく、製品としてのダイヤモンドなので注意。ダイヤモンド(製品)の輸出に特徴がある国は、ベルギー、イスラエル、インドの3つ。全て重要。

Rはスリランカ。ここでは「茶」が重要。茶の生産上位国は、インド、中国、スリランカ、ケニアであるが、このうち輸出がさかんなのはスリランカとケニア。インドと中国は人口規模が大きいため、国内での消費量も大きく、輸出する余力は小さい。一方、スリランカとケニアは人口に比べて生産量が多く、世界的な輸出国となっている。農産物の統計は、このように生産だけを覚えるのではなく、人口(つまり消費量)との関係から輸出についても考慮しないといけない。

残ったQがパキスタン。パキスタンは意外なことにサッカーボールなどスポーツ用品の生産が多い国だったりするんだが、本問ではそのことは関係ないみたいやね。あくまで消去法で。

[学習対策]

貿易統計に関する問題は例年必ず出題されている。主な国はチェックしておくこと。え?インドはともかく、パキスタンとバングラデシュはマイナーな国だから、チェックなんてしようがないって?おいおい、ちょっと待てよ。パキスタンもバングラデシュも世界的な人口大国だぜ。マイナーどころか、メジャー中のメジャーじゃないか。知っていて当然。

これらの国以外にもセンター過去問の中から、候補となりそうな国を洗い出して、統計をチェックしておけ!

2008年度地理B本試験[第4問]問6

[講評] うわっ、ウルドゥー語だっ!全くノーチェックだった~。よく考えたら、昨年にスワヒリ語が登場しているんだから、今年にウルドゥー語が登場することは十分に予想できたんだけどなぁ。っていうのも、我が母校である某大阪G大学にはスワヒリ語学科っていうのとウルドゥー語学科っていうのがあって、それぞれ日本に数少ない貴重な研究機関だったりするのだ。そのつながりで、去年スワヒリ語が出題されたんだから、今年ウルドゥー語が登場するのは十分に予想できたことだったなぁ。不覚!

[解法] 人文地理ジャンルからの出題であるが、とくに言語がフューチュアされている。結構手強いんだよな。

南アジアの宗教については必ず知らないといけないので、まず宗教によって区分しておこう。

南アジアは全て旧イギリス領であったが、第二次世界大戦後に宗教分布を考慮して国境線が策定され、それぞれの国が独立を果たした。インドなどでヒンドゥー教徒が多く、パキスタン、バングラデシュなどでイスラム教が主、スリランカで仏教徒の割合が高い。

問題文より、パキスタンを特定すればいいので、まず「イスラム教」というキーワードに注目し、選択肢を1か3に絞り込む。

ここからが難しいのだが、選択肢中にはもう一つイスラム教の国バングラデシュが含まれているので、こちらを優先させて考え、残った方をパキスタンと判定すればいい。

さて、そのバングラデシュであるが、1と3のどちらが該当するだろうか。1には「ウルドゥー語」、3には「ベンガル語」とある。さぁ、どっちだ!?

ここで鋭い人は気付くんだよな~(君は気付きましたか)、「バングラ」と「ベンガル」が似てるって。バングラは「BaNGLa」、ベンガルは「BeNGaL」、つまり、子音だけを追っていくと「BNGL」が共通しているわけだ。英語で読んだら「ベンガル」、現地の言葉(つまりベンガル語ってことだけどね)で読んだら「バングラ」になるってことじゃない?

バングラデシュで使用されている言語がバングラ語つまりベンガル語であるのだから、3がバングラデシュになり、残った1がもう一つのイスラム国パキスタンとなる。ウルドゥー語はパキスタンやその北部に隣接するアフガニスタンなどで広く使用されている言語なのだ。

ちなみに2が仏教国のスリランカ、4が残ったネパール。ネパールってヒンドゥー教なんだとさ。

[学習対策] 上でも書いたようにスワヒリ語が出題された時点でウルドゥー語の出題は十分に予想できたんだよな。僕がうかつでした、某大阪G大学出身でありながら、そのネタ振りに気付かなかったなんて。

たしかに世界中に無数の言語があるわけで、それらを全部知っておけっていうのはもちろん不可能な話なわけだ。でも日本の大学において、それを専門的に学習する学科が存在する言語っていうのは数も限られている。スワヒリ語やウルドゥー語がその例なわけだけれど、それらを知っておくのは決して無理な話じゃない。っていうか、そもそもセンター試験っていうのは大学入学のための試験じゃない?それなら日本の大学の学部や学科に関連する内容が出題されるっていうのはごく当然のことなのかもしれない。

というわけで、一応下に某大阪G大学に設置されている学科の言語のうち、アジア・アフリカ系のものを書いておくので参考にしてください。出題される可能性はたしかにある。

朝鮮語・・・韓国・北朝鮮。独自の表音文字であるハングルを使用。

中国語・・・地域ごとに大きく異なるが、ペキン語が標準語とされている。

モンゴル語・・・モンゴル。日本語と系統が同じ(ウラル・アルタイ誤族)。

フィリピン語・・・先住民の言語であるタガログ語を元としたフィリピノ語のこと。なおフィリピンでは英語も公用語とされている。(*)

ベトナム語・・・ベトナム。(*)

インドネシア語・・・インドネシア。マレーシアのマレー語もこれに近い。(*)

タイ語・・・タイのシャム族の言葉。

ビルマ語・・・ミャンマー。

ヒンドゥー語・・・インドは十数種類の公用語を採用しているが、その中で最も使用人口が大きいインド北部の言語。

ウルドゥー語・・・パキスタンとアフガニスタン。(**)

ペルシャ語・・・イラン。(**)

アラビア語・・・西アジアから北アフリカまでの約20か国。(**)

スワヒリ語・・・アフリカ東部のケニアやタンザニアで使用。

トルコ語・・・トルコ。

(*)表記はローマ字アルファベット。

(**)表記はアラビア文字。

ちなみに、某大阪G大学は現在は大阪大学に併合されてしまいました。あ~ぁ、つまらんなぁ。僕はこれを認めていないので(笑)、今後もわざわざ某大阪G大学と書いていきます。

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