たつじん先生の共通テスト(センター試験)地理解説!楽しく勉強していきましょう
2006年度地理B追試験[第3問]
大問のテーマとして「風」っていうのはずいぶん思い切ったもんだなと思う。こういうフロンティアスピリットみたいのはすごく好きですよ。難易度的にも決して無理のないところにまとめているし、作問者のセンスの良さは十分に伝わってくるね。
問1は地球の風系に関する問題で、とくに転向力がテーマとなっている。問2は地方風が話題とされているけれど、特別な知識がなくても十分解答可能。問3や問4はともに文章正誤問題ではあるけれど、苦労して作ったんじゃないかなっていう雰囲気がある。ちょっと難しめかも。問5は地理Aからの引用ですね、悪くない。問6はセンター初の風力発電ネタではあるけれど、良く見たら計算問題であり、しかも国のサイズ(とくに人口だね)を意識させる超良問。今回の試験全体の中でも、いや新課程以降、ベストの出来の大問ではないでしょうか。ここで全問正解だったならば、君は(作問者と同様に)センター地理のセンスが十分にあるってことだぜ。
問1 [講評] 問題そのものは知識の不要な「見るだけ」問題なんだけれど、でも背後に風系の移動ネタを含んでいる点において、本試の方の南米の気候の問題と重なる。たいへん興味深い問題だと思います。
[解法] 先に正解(つまり誤文)を言ってしまいましょう。答えは選択肢4です。ここでキーワードとなっているのは「時計回り」。地球上の風は、自転による力すなわち「転向力」を受け続けながら移動する。この転向力の方向は、北半球では時計回り(右向き)、南半球では反時計回り(左向き)となる。このことを意識すれば、選択肢4の「時計回り」が誤りであることがわかる。図1は南半球なのだから、ここは当然「反時計回り」に改める。まぁ、図をみてもたしかに「反時計回り」になっていることは十分にわかるんだけどね。
ちなみに、他の選択肢も興味深いので検討していこう。
選択肢1について。1月を中心とした時期には地球の風系全体が南下しているため、オーストラリア北部には赤道低圧帯が位置しており、中緯度高圧帯は大陸南部の一帯をその影響下に置いている。1月の図に注目。北と南からオーストラリア北部に向かって風が吹き込んでいる。北からの風は「北東貿易風」、南からの風は「南東貿易風」。それぞれ赤道低圧帯へと吹き込む風である。
選択肢2について。7月を中心とした時期には地球の風系全体が北上しているため、中緯度高圧帯はオーストラリア北部に位置しているはずである。よってこの選択肢はやや不正確なのだが、ここでは図を優先して考えていこう。7月の図を参照。大陸の内部から周囲に向かって風が吹き出している。これは大陸中央部に高気圧が位置しているということ。7月は南半球においては冬の時期であり、(海洋部に比べ)内陸部の気温が下がり気圧が上がっているのだろう。
選択肢3について。全体として、1月(夏)には海から陸へ、7月(冬)には陸から海へ、それぞれ風が吹いている様子が読み取れる。
[学習対策] まず地球の風系が重要である。赤道低圧帯、貿易風帯、中緯度高圧帯、偏西風帯、寒帯前線、極風帯、極高気圧などの配列を理解しておくこと。もちろん貿易風や偏西風の風向も(北半球の貿易風は北東風、北半球の偏西風は南西風、南半球の貿易風は南東風、南半球の偏西風は北西風)。
さらに、それらの季節的な移動も考える。7月を中心とした時期には風系は全体的に北上し、1月を中心とした時期には南下する。オーストラリア大陸ならば、春や秋には大陸中央部に位置している中緯度高圧帯であるが、1月を中心とした時期(夏)には大陸北部へと移動し、7月を中心とした時期(冬)には大陸南部へと動く。
そして、大陸と海洋の比熱の差も理解しよう。比熱が小さい大陸上の空気は暖まりやすく冷めやすい。比熱が大きい海洋上の空気は暖まりにくく冷めにくい。このことから、冬は寒冷となる大陸上の空気は収縮し高気圧となり、相対的に気温の高い海洋上では低気圧が生じる。夏はその反対。風向きは、冬には「大陸→海洋」、夏には「海洋→大陸」となる。
最後に、転向力。転向力とは地球の自転によって生じる力であるが、北半球では「右方向」、南半球では「左方向」である。進行方向に対し、このような力がはたらくことになる。本問の図においては、風向がやや時計と反対方向にねじ曲げられて進んでいるのがわかるだろうか。これが転向力の影響。
以上、地球の風系とその移動、海陸の気圧差、さらに転向力がポイントになることを述べた。つまり気候に関するベーシックな知識が全て問われた非常に優れた問題なのである。凄いと思うよ。
問2 [講評] これにはちょっとおどろいた。いわゆる「地方風」の問題ではあるが、今までこれに関する話題の出題はほとんどみられなかった。文章を読んでその場で考えないといけない。
[解法] 地方風に関する問題であるが、今まで地方風に関する知識が問われたことはほとんどない。本問にしても、基本的には知識に頼らず、文章の中から手がかりを探しながら、解答に迫ってほしい。
まずわかりやすいのが「ウ」だろう。「寒冷」「吹雪」などのキーワードが含まれている。bやcは温暖な地域と思われ、これに該当する寒冷な地域の風はaだけである。ウがaに該当。
アとイであるが、これはイの「砂塵」をヒントにするしかない。サハラ砂漠(*)から吹き出す風であるcこそがこれに該当するのではないか。またイの文には「降水や霧」とあるが、cの風が地中海に達した時に水蒸気をはらみ、湿った空気となることで、雨や霧をもたらすことになるのではないかと推理する。イがcである。
よって消去法でアがbとなる。これ、実はかなりわかりにくいけど、実は「フェーン」っていう風なんだよね。今では「フェーン現象」として一般名詞化されているけれど、もともとはアルプス地方に吹く地方風の名称なのだ。
(*)サハラ砂漠はその90%以上が「岩石砂漠」であり、決して「砂塵」ばかりのイメージではない。しかし一部には砂砂漠もあるだろうし、砂ぼこりを伴っていたとしても決して誤りではないと思う。
[学習対策] 本問で登場したからといって、aのブリザードやcのシロッコが今後出題の対象になるとは思えない。それより、過去に出題例のある「やませ」と「フェーン」についての理解をしっかり固めておくことが大事だと思う。
まず「やませ」から。太平洋北西部を流下する千島海流(寒流)が原因となり、夏に海上から北海道・東北地方の太平洋岸地域へ冷風が吹き込む。これがやませである。そもそも米作が不可能である北海道太平洋沿岸はともかくとして、仙台平野など日本を代表する米作地帯を有する宮城県などでは、やませによって夏季の気温が十分に上がらず、深刻な作物不良が生じる危険性がある。このようにやませについては「寒流が原因であること」「太平洋岸であること」「夏に生じること」「米作に被害を与えること」を重要なポイントとして知っておく。時々「やませによって積雪が生じる」など冬や雪の関連語としてやませが登場するケースがあるが、もちろんこれは誤り。
さらに「フェーン」。本問にあるようにもともとはアルプス地方を吹く地方風であるが、日本にも発生するものとしてこれが一般化した「フェーン現象」として理解しよう。空気は通常の状態(つまり水分を含んだ状態)では高度100mごとに0.55℃ずつ温度が変化するが、乾いた状態(水分を含まない状態)では高度100mごとに1.0℃ずつ温度が変化する。例えば風上斜面の標高0mの地点Aで30℃の空気があり、それが標高2000mの高山Bを超え、反対側の斜面を下り標高0mの地点Cに達する状況を考える。Aでは30℃だったのだが、Bの山頂では(2000mで、11℃変化するので)19℃にまで気温が低下する。この時に湿った空気は雲を生じ、風上斜面側の地域に降水をもたらしている。
Bを超え、Cまで吹き下ろすのだが、ここでこの空気は「乾いている」ことが重要。風上斜面側で雲を結んだ時点で、大気中の水蒸気を使い果たしているのだ。この状態では100mごとに1℃ずつ変化するのだから、2000mで20℃、気温が上昇することになる。Cに達する時にはこの空気の温度は39℃という高温に達する!
このように風下斜面側に「乾いた高温の状態」をもたらず状態がフェーン現象なのだ。
以上、フェーンについては「アルプス山脈の北側に吹き下ろす乾いた熱風」として解釈しておけばいいし、フェーン現象についても「湿度が下がり、気温が上がる」ことを頭に入れておこう。
わが国ではフェーン現象の発生しやすい時期と場所として、夏の内陸部や日本海沿岸地域があげられる。太平洋から吹き込んで来る夏の南西季節風は太平洋岸の諸地域に降水をもたらすが、山脈を越え、内陸部の盆地や日本海側の平野へと吹き下ろす時にはこの風は乾いた熱風となる。長く日本最高気温(40.2℃)を記録した都市として知られている山形市などはこの典型的な場所であり、フェーン現象によって異常高温がもたらされた。
なお、理論的に考えれば、冬にも太平洋岸諸地域でフェーン現象は観測されるはずだが、そもそも冬に気温が上がることはむしろ好ましいことであるので、こちらは問題とはなっていない。
問3 [講評] 新課程以降、文章正誤問題の難易度が上がっている。本問にしても、今までは図やグラフを用いて出題されていたようなネタが文章として提示されており、それがまた手強い(涙)。問われているネタは単純だ。しかしそこから「文章のほつれ」を探して、犯人を捕らえるのにはセンスが必要。鍛えなさい!
[解法] 問われている内容はベーシックなんだよな。でもそれが文章正誤問題の形式で登場してくるからちょっとヤバかったりする。
1を検討してみよう。「シベリア高気圧」の影響を考える。冬季、極端に寒冷となるシベリア内陸部(その気温は最も低いところで月平均気温マイナス60度まで下がるのだそうだ。ちなみに同じネタが第5問問2選択肢2でも取り上げられている。確認しておこう)では、極端に空気が収縮することによって巨大な高気圧が発生する。この高気圧の影響で、ユーラシア大陸東部では雲が生じにくい大気の状態となり、決して「多雪」とならない。誤文である。
そもそも「寒冷な季節風が吹き出す」までは正しいのだが、この風は内陸部から吹き出すのだから水分をほとんど含んでいない。降水が多いわけがないのだ。日本の日本海沿岸は「日本海」という水分供給源があるからこそ、多雪となることを理解しよう。
さらに2。「春先に~発達すると」まではよくわからない。しかし、このように文章前半に「誤り」の部分を含むことは稀なので、ここは無視して後半部分に突入しよう。「本州では強風が吹いて気温が上昇する」とある。風は高気圧から低気圧へと吹くものである。日本列島の北西側にある日本海に巨大な低気圧が発生すると、風はそれをめがけて吹き込むので、本州で卓越する風向は「南東風」となるはずである。南からの風だから原則として暖かい風である。「気温が上昇」というのは正しいだろう。正文でこれが解答。
そして3。この文も「熱帯付近で~多いため」まではノーチェックで後半部分を検証する。「風水害のみられる地域は東日本に集中している」のだろうか。「東日本」の反対語は「西日本」である。このように反対語を設定しやすい文は「誤文」である可能性が高い。どんな強力な台風であっても、関東地方や東北地方、ましては北海道地方にまで大打撃を与えるものは年に一つや二つ程度であろう。沖縄や九州、そして四国などが被る被害こそ大きなものであると思う。誤文である。「東日本」を「西日本」に入れ替えれば正文。
最後に4。これは結構あいまいなんだけどね。でもこの時点ですでに選択肢2が正解(つまり正文)であることがわかっていれば、案外簡単に消すことができる選択肢だと思う。この文も前半部分は問題なさそうだ。「挑戦半島や~運ばれてきたが」は良しとしよう。問題はこの先だ。「大陸での植生回復」はありえるのだろうか。また「(黄砂の)発生は抑えられている」のだろうか。むしろ逆に黄砂の被害はさらに深刻になり、また世界の多くの乾燥地域同様に中国の内陸部でも砂漠化は進行しているだろう。人間が特別な努力をしない限り、自然環境が勝手に改善されるわけがない。本選択肢は、そういった点においてはっきりと除去してしまっていいと思う。誤文である。
[学習対策] やっぱり注目は選択肢1なんだよな。日本列島の日本海側が豪雪地帯であるものだから、てっきりシベリアや朝鮮半島などのユーラシア大陸においても同じような状況であると勘違いしてしまうわけだ。でも、理論的に考えればそんなことはあり得ないことがわかるはず。冬の季節風(東アジアでは北西からの風である)は大陸内部から吹き出す風っであり、水分を含まない。その影響下にある地域で降水量が多いわけがないではないか。それにシベリアに発生するのは「シベリア高気圧」である。雲が生じるような大気の状態でもない。そもそも低温である時点で、大気中の飽和水蒸気量が小さく、それゆえにもしも雲が生じたとしてもそれは大量の降水をもたらすようなものには成長しない。
逆にいえば、冬であっても大量の降水がある日本の日本海側沿岸の地域は例外中の例外ということ。大陸からの寒冷な風が日本海上空(暖流が流れている暖かい海域である)を渡る際に水分をはらみ、日本列島という高峻な山脈にぶつかり雲を結ぶ。そういった日本特有の気候がみられる成因を十分に理解しておこう。
ちなみに、選択肢2はいわゆる「春一番」、選択肢3は台風の来襲に関する話題、選択肢4は最近話題の黄砂など、我々の生活に密着した内容がテーマとされている。非常に良い問題だと思うよ。ま、難易度が高いのはどうしようもないんだけどね。
問4 [講評] さらに文章正誤問題は続く。もっとも、こちらは問3とは異なり誤文指摘問題なわけだが。一般的には、3つの選択肢の誤りを指摘しないといけない正文指摘問題より、たった一つの誤文を指摘すればいいだけのこちらの形式の方が随分と簡単なんだが、ただし本問について決してそうもいえなかったりするから、厄介なんだよなぁ(涙)。
[解法] 実は僕もはっきりとは答えがわかりません。僕は選択肢1が誤りだと思うんだが、違うのかな。よく言われていることだが、日本からサンフランシスコなど米国本土に向かう航空機は、この緯度帯に卓越している偏西風が追い風となるために、逆方法(米国本土から日本へ)の航空機より、飛行時間が大きく短縮されている。ジェット気流っていう言葉を知っている人もいるかな。
このことと照らし合わせてみると、選択肢1の「貿易風」っていうのが気になるんだよな。たしかにハワイは貿易風帯に位置する。赤道に近い低緯度地域にハワイ諸島は存在し、その上空では貿易風(北半球なので北東貿易風)が卓越していることは間違いない。
しかしここからなんだよなぁ。日本上空で貿易風の影響があるだろうか。日本のような中緯度地域は、貿易風ではなく「偏西風」が卓越するところ。ハワイから日本までずっと貿易風帯ならば、選択肢2にあるような事象も起こり得るのだろうけれど、日本がむしろ偏西風帯(北半球なので風向は南西)にある以上、ハワイからの便は日本付近に達するころには「逆風」の中を進むことになってしまうわけだ。どうかな、選択肢1はかなり疑問だと思う。これを誤りとみて妥当なんじゃないかな。
[学習対策] 「解法」でも述べているように、「日本から米国への航空便は、偏西風(hジェット気流)が追い風になり、時間が短縮される」ということは絶対的に知っておこう。
他の選択肢では2が重要。「トルネード」という言葉は知っておいてもいい。これは「竜巻き」のことで発生場所は米国中央平原つまり「陸上」。時々「ハリケーン」と混同されるのでキチンと区別しておかなければならない。ハリケーンは「熱帯低気圧」であり、発生場所は「海上」。温暖な海で発生した低気圧が海水を巻き上げながら巨大化するのだ。
選択肢3のネタはセンターでは初出。まぁ知っておいてもいいかなっていう程度。
問5 [講評] ちょっとおどろきの地理A的な問題。ちょっと前にほぼ全く同じ形の問題が地理Aで出題されている。地理Bと地理Aのボーダーレス化が新課程の特徴なんだが、こんなところに顕著に表れているというわけだ。
[解法] カの「夏から秋の湿った強風」というのは台風のことでしょう。四国南部に位置し、台風の通り道にも近い高知県が該当。日本海側の石川県や東日本の内陸部の群馬県では台風の被害はさほど大きくないよね(台風と東日本の関係は問3選択肢3でも述べられている)。
キとクはともに「冬」の季節風がキーワードとなっているが、ポイントはキの「湿った」とクの「乾燥」であるのは言うまでもない。シベリア内部から吹き出した風は、日本海上空で湿った空気をはらみ、日本列島の日本海沿岸地方の豪雪の原因となる。「湿った」キは雪の多い北陸地方つまり石川県と考えていい。
日本海沿岸地方に雪をもたらせた空気は、水分を「使い果たした」状態で日本列島を越える。太平洋側には乾いた状態で吹き下ろすことになるので、群馬県で「冬の乾燥した風」というのは適当だろう。ちなみにこれを「空っ風」という。冷たく乾いた風を利用して、コンニャクの生産が行われている地方でもあるのだ。
[学習対策] 「解法」でも述べているが、ネタとしては問2と被る点も多い。そもそもこの大問は「風」っていう狭いジャンルで勝負しているから、どうしても問題のネタに重なるところが多くなってしまうんだよね。この例に限らず、同じ大問の中の複数の小問が一つのネタを共有しているケースは決して珍しいことではないので、それぞれの問題に全力を注ぎ、注意深くネタを探すことを意識することも大切。
問6 [講評] 風力発電か!めずらしいなぁ、こんなものが話題になるなんて。風力発電ネタは私大でもほとんどみられないし、センターでもかなり珍しい(地理Aでいくつかあったぐらい)。でも、解き方自体は風力発電にこだわらない方がいい。選択肢となっている国々について、その規模が明らかに違う場合にはおそらく「国の大きさ」に注目すれば解けるんだなと頭を働かせてほしい。米国という大国に比べ、デンマークはあまりに小さい。
[解法] 風力発電はセンター初出であるので、解法のポイントにはならない。表を見て、「風力発電量」と「総発電量に占める風力発電量の割合」が示されているのだから、「総発電量」が計算できるじゃないか!と見切ってほしいのだ。とくに選択肢として挙げられている米国、ドイツ、デンマークは、国の規模が違いすぎる。人口3億人の米国に対し、ドイツは8千万人の国で、デンマークに至ってはせいぜい500万人程度の小国だ(*)。このような、あからさまなサイズの違いがある場合、この違いが問題を解く最大の手がかりになるケースが非常に多いのだ。
X~Zについて、「国内の総発電量」を求める計算式を考える。
「風力発電量」÷「国内の総発電量」=「国内の総発電量に占める風力発電の割合」
なので
「国内の総発電量」=「風力発電量」÷「国内の総発電量に占める風力発電の割合」
といえるわけだ。
X;107(億kWh)÷1.8(%)
Y;58(億kWh)÷0.1(%)
Z;43(億kWh)÷11.4(%)
のような計算式が立てられるので、それぞれ計算すると、総発電量は、Yが最大で、次いでX、最も小さいのがZということになる。
3か国中で人口最大である米国で、最も発電量が多いだろう。Xが米国。
逆に小国デンマークは全体の発電量も小さいはずだ。Zがデンマーク。
残ったYがドイツである。
(*)デンマークだけを特別に知っておくことはないが、小国であることだけは理解しよう。君たちが西ヨーロッパで人口規模を知っておくのは、ドイツ(8千万)、フランス・イギリス・イタリア(各6千万)、スペイン(4千万)、オランダ(1500万)まで。これ以外はせいぜい人口規模1000万人程度の小国なのだ。
[学習対策] 「表を見たら計算できると思え」というのが今回の教訓。07年にも、ODAと見せ掛けておいて、実はGNIを計算させる問題が出題されていた。こういった問題にとにかく慣れてください。センター作問者は、こういったところを狙ってくるんだよ。
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