たつじん先生の共通テスト(センター試験)地理解説!楽しく勉強していきましょう
<2025年地理総合第1問問1>
正解;②
それぞれの輸出上位国を考える。米の主要輸出国はインド、タイ、ベトナムなど(なおインドは国内の米の供給が十分ではないので今後は輸出を停止する可能性もある)。アジアが輸出元となりウが米。
さらに小麦はアメリカ合衆国やオーストラリア、カナダの他にロシアやフランスが輸出国(EU全体で考えると食料輸出地域であることも考えよう)。イが小麦。残ったイがトウモロコシ。アルゼンチンなど。
なおトウモロコシの主要輸出国としてアメリカ合衆国があったが、近年では国内での消費が多く輸出量が減っている。トウモロコシをアルコール燃料に加工し、その多くが化石燃料の代替品として国内で使用されている。
<2025年地理総合第1問問2>
正解;②
①は「オリーブ」から地中海沿岸のB。オリーブは耐乾性の硬葉樹であり地中海性気候に対応する。
②は「ココナッツ」から熱帯地域のC。ココナッツはココヤシの実。ココヤシは熱帯の沿岸域で栽培される作物でとくにコプラ(ココヤシの胚珠を乾かしたもの)からヤシ油が得られる。これが正解。
③は「醤油」から東アジア文化圏でありDに該当。日本と似た食文化がみられる。なお「豚」の飼育頭数は世界の半分が中国に集中。
残った④がA。ジャガイモと唐辛子は南米原産。
<2025年地理総合第1問問3>
正解;①
Xのエジプトには外来河川のナイル川が流れる。砂漠気候だがナイル川沿岸では灌漑によって土地生産性の高い農業が行われている。オアシス農業である。河川沿いの狭い範囲であるが農耕に適した土地であり小麦が栽培されている。豊かな農業地域であると考え、米の他、小麦の栽培も多い。
それに対しYはサハラ砂漠の乾燥国であり、こちらはエジプトとは異なりナイル川のような恵まれた水源はない。農業は限定的であり、雑穀のような質の低い穀物が栽培される程度。雑穀すなわちソルガム(もろこし)の栽培が主。
ソルガムは自然環境が厳しいところでも栽培される雑穀で、他に焼畑農業地域にもみられる。中国では雑穀としてひえやあわ、こうりゃんなどが栽培される。
<2025年地理総合第1問問4>
正解;②
①;地球温暖化は進んでいるが、作物の栽培環境に影響を与えるほど大きな気温上昇が進んでいるわけではない。大豆は比較的多用な気候環境に適応する作物であり、近年はブラジル北部のアマゾン盆地に栽培値が拡大している。中国への輸出用。中国では経済レベルの向上によって油脂や飼料としての大豆需要が急増している。
③;どうだろう?3倍にはなっていないんのではないかな。「2→4」なので2倍かな。
④;これは微妙なのだが、みんなはどう判定するかな。曖昧な文章に思われる。小麦の生産自体は多いのかもしれないが、流通については問題があり、それを必要とする人に十分に行き渡っているだろうか?世界にはまだまだ食糧不足や貧困に苦しむ人も多く、「十分な小麦の供給が行われた」とは断言できないと思う。昨今の日本の米不足についても生産量自体には問題がなく、むしろ流通の問題だったことはみんなも理解しているよね。特定の業者が買い占めを行ってしまい、価格が高騰した。
以上より消去法によって②が正文とみていいと思う。こんp「最も増えた」という言い方も微妙で、トウモロコシの1ヘクタール当たりの収量は「2→5」であり、たしかに増えた「実数」としては3なのだが、「割合」としては2.5倍。それに対し小麦は「1→3」であり増えた実数は3。でも割合としては3倍だよね。これ、小麦の方が増え方としては急上昇なんじゃないかとも思うのだが???
統計数値の定義がなされていないので、いい問題とは言えないね。
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